【動物病院の選び方】獣医さんも使い分け時代

愛犬情報

犬種:ミニチュアダックスフンド

病名・症状:ヘルニア(誤診)⇒関節の不具合・骨粗しょう症

発症年齢:15歳

発症の経緯:歩行がおかしくなった、時々カックンとしりもちをつく

治療法:ステロイド注射⇒サプリメント投与、月1回の整体

 

 

チャッピーの異変とステロイド投与

 

我が家の愛犬チャッピーは、元繁殖犬です。11歳の時に我が家に迎えました。

うちに来た時、歯はボロボロ、おまけに乳腺腫瘍もありました。来てすぐに病院にて乳腺腫瘍摘出と顎の手術、しばらくして卵巣嚢腫が見つかり、そのとき避妊手術もしていただき、残った歯は左側に3本だけになりました。

来た当初は触られることすら慣れていないような状態でしたが、少しずつ人間に対する不信感が薄れ、初めてわたしが寝転んでいるお腹のところに来て、背中をくっつけて寝てくれた時はとても感動しました。

こんなに小さなこの子が、どれほど辛い思いをしてきたのだろう。そう思うと、より愛おしく感じました。このまま元気に長生きしてほしい。なので少しでもおかしいと思うとすぐに病院に駆け込んでいました。

 

ある日、チャッピーの歩く姿がおかしいことに気付きました。15歳という高齢であるため、脚が悪くなってしまったのかと思い、すぐに病院へ。診察の結果、おそらく椎間板ヘルニアであろうと診断されました。

痛みはさほどなさそうに見えましたが、週3回2日置きにステロイド注射をすることになりました。

治療が始まり、少しは改善されたようにも思いましたが、チャッピー自身は元気なさそうに見えるし、ステロイドを使い続けることへの不安もありました。ステロイドは根本治療ではないこと、副作用が怖いことなど、あまりいいものではないという認識でした。獣医さんへ「こんなに注射し続けて大丈夫ですか」と聞いたら「それほど多量ではないので」と言われましたが、疑問を持ちました。

 

 

セカンドオピニオンの選択

 

何度か治療のために病院に通っていましたが、ある日わたしがよく利用する犬の総合施設(トリミング・ホテル・カフェ・ドッグラン・しつけ教室などが併設されているところです)に行った際、そこのオーナーで犬のことにとても詳しい方に、自分の中にある不安や今のチャッピーの状態、治療内容などを相談しました。

すると、その方はチャッピーの背中や体を触られてこういわれました。

 

「この子はヘルニアには思えない。もしかしたら股関節とかではないの。背中シュッとしてるよ。」

 

その方がいわれるには、椎間板ヘルニアの場合、麻痺などが症状として現れたりすると言われていました。ヘルニアだと診断された時の話をすると、レントゲンを撮ったか聞かれたので、撮っていないと言ったところ、別の病院を紹介するとおっしゃってくださいました。

 

紹介先の病院の先生は、診断医としてはとても信頼できる先生だということで、電話をしていただきさっそくその病院に行くことにしました。電話はそばで聞いていましたがちょっと笑ってしまいました。

 

----------オーナーの電話での会話----------

「先生、よけいなことしなくていいから、レントゲンだけ撮って椎間板ヘルニアかどうか見て。私にはそう思えないのよね。背中シュッとしてるし、触っても痛がらないしね。結果は飼い主さんにちゃんと説明してね。理解できる人だから論理的にね。」

 

そして私に、

「別の先生に診てもらったら悪い、と思う人もいるけど、私は獣医さんってサービス業だと思うの。だからこちらが選べばいいし、疑問があったら別の病院へ行ってもいいのよ。自分の犬を守りたいでしょ。手術だって得意な人とそうでない人がいるんだから、大きな手術をまたすることになったら言ってね。紹介するから。」

といってくださいました。

 

 

全然違った診断結果

 

セカンドオピニオンの病院の先生は、飼い主に寄り添ってくださるようなとてもいい先生でした。レントゲンを撮り、わたしにもわかりやすいように、実際に重度のヘルニアを患っている子のレントゲンとチャッピーのレントゲンを並べて説明をしてくださいました。

 

「この子はヘルニアではありません。背骨の間に馬の頭のような形のところがあるでしょ。この子は皆きれいにその形になっているので大丈夫」

 

ヘルニアの子の場合は背骨の間の馬の頭型が潰れたり変形していました。チャッピーの背骨は全部同じ形できれいに並んでいて、ヘルニアの子とは全然違うことは、わたしの目でもわかりました。

 

先生の診断は以下のようなものでした。

・足のすべての関節のはまりが浅い

・この場合、股関節や膝を亜脱臼しやすい

・はまりが浅いことで、体をゆがめて歩くので足に負担がかかり影響が出やすい

・骨の色が真っ白ではない、これはカルシウム不足で骨粗しょう症気味である

 

わたしは先生の診断内容を聞いて、とても納得できました。レントゲンを見ながら、ひとつひとつわたしにもわかるように問題の箇所を指さしながら説明をしてくださったことが大きいと思います。

チャッピーは元繁殖犬でもあったため、カルシウム不足もとても納得ができました。

そして、炎症を抑える効果や皮膚にもいいというアンチノールというサプリメントを処方されました。それ以来、骨粗しょう症改善のために緑イ貝のサプリメントと、アンチノールを続けて飲んでいます。

サプリメントを飲み始め、チャッピーは歩き方も少しずつよくなり、今では随分改善されて歩行も問題なくできています。チャッピーは薬も飲んでいますが、薬の時間になると足の悪い老犬と思えないほどの力で逃げていきます。それだけ回復したのはとてもありがいたいですが、これも悩みのひとつでもあります(笑)

そして施設のオーナーさんが第三金曜日にわんこ整体の先生来るからしてみる?と言われ、もう半年くらい整体もしてもらっています。

でも、もしあのまま同じ病院に通っていたら、もし2日に1回のステロイドを注射し続けていたら、今チャッピーはどうなっていたのか。そう思うととても怖くなります。

歯は、結局もう一本を抜いたので片側に2本だけになりました。いつも右側にベロが出ています。あまり固いものは食べられませんが、缶詰のドッグフードや水でやわらかくした乾燥肉などは問題なく食べます。時々一口で飲み込んでいます。

整体の先生からも、股関節が悪く、腰痛や足の動きが固くなることはあるけど椎間板は大丈夫と言われました。すごくうれしくて泣きそうになりました。

 

 

どうかひとりで悩まないで

 

わたしには相談する方がいるのでとても救われました。その方に転院について報告した際、もし手術が必要な場合は、とても上手な先生もおられると聞きました。

 

今回の経験でわたしが思ったこと。それは、目的別に獣医さんを選んでもいいんじゃないか、ということでした。

今まではどちらかというと、1つの病院に通うことが普通だと思っていました。ずっと通っていると、カルテがあるし、うちの子のことを一番知ってくださっているのではないか、と思っていましたが、人間の場合はかかった病気によって選ぶ病院が違いますが、犬の場合は専門の病院はほとんどありません。

 

残念ながら愛犬は話すことができません。どこかが痛くても、それを直接わたしたちに訴えることができないんです。愛犬の健康を守るのは、飼い主のわたしたちが日頃の様子と変わったことがないかを気づくこと以外に早期発見することは難しいんです。それにもし誤診であっても、セカンドオピニオンを受けなければ、それが誤診だと気づくこともないままかもしれません。

 

困った時に相談できる相手がいれば、いろんな選択肢を考えることができます。でも周りに相談相手がいない飼い主さんの場合、かかりつけの先生の意見を信じるしかないかもしれません。

 

もし今わたしと同じようなお悩みをお持ちの飼い主さんや、もし病気で通院しているけどなかなか改善しないという飼い主さんがおられたら、セカンドオピニオンを受けることと、SNSでもなんでもいいので、他の飼い主さんと意見交換する場をつくられることをお勧めします。

 

愛犬を我が子として愛する飼い主同士、助け合うことができたらと思っています。

 

 

ライター:Madam osada

 

 

【再生医療】ヘルニアの新しい治療、ステムセル(幹細胞)②

愛犬情報

犬種:ミニチュアダックスフンド

病名・症状:水頭症/椎間板ヘルニア/頸椎ヘルニア

発症年齢:17歳/17歳/18歳

発症の経緯:CT画像で発覚

治療法:再生細胞投与 アデクァン投与

 

 

関連記事:【再生医療】ヘルニアの新しい治療、ステムセル(幹細胞)①

 

 

また始まった食い渋り

 

1回目の再生医療から1ヶ月が経ち、クリンはとても元気に過ごしてくれていました。投与後は多少の食べムラや食い渋りはあったものの、体調を良好にキープできていたので、通院回数も減りました。

ちょうどその頃、我が家の次女ニコの調子が悪くなりました。その時はニコのことに集中できるほど、クリンの食欲や体調は安定していました。

ところが10月2日にニコが亡くなってほどなくして、それまでパクパク食べていたご飯を食い渋ることが出てきました。ちょうど季節の変わり目ということもあったので様子見していましたが、防寒用の服を着せ替える際、大きな声で「キャン!」と鳴いたんです。

首を触ると肩をすくめて嫌がる仕草があり、もしかして首に痛みがあるのかも、と病院に行きました。実は以前自宅でできるマッサージを教えてもらったことがあり、たまにマッサージをすることがあったのですが、その時も触られるのを嫌がるしぐさが見られることがありました。

CTとレントゲンの結果、頸椎ヘルニアであることがわかりました。

年をとると、食欲にムラはでることがあります。体の機能は年々衰え、匂いがわかりにくくなったり、固い物が食べにくくなったりします。老化は仕方のないことですが、まったく食べないとか食欲自体が減退してしまうことのは、体のどこかに痛みや不具合がある可能性が非常に高いです。

今回の食べムラ・食い渋りは首の痛み。食べる時に下を向くのが辛かったのだと思いました。

 

 

治療の選択

 

クリンの頸椎ヘルニアが確定したのは10月半ば。クリンはこの時18歳8ヶ月でした。

首を痛がることと同時に、クリンの歯の状態がかなり悪いこともわかりました。頬を触診してもらった時に大きな声を上げたんです。

ちょうど1年前の手術の時に歯の掃除と抜歯を1本してもらっていました。術後から口腔ケアができればよかったのですが、クリンは口を触られることをとても嫌がるため、まったくケアができていませんでした。少しでも歯の状態をキープするために歯のサプリは摂らせていましたが、若い頃よりも口を大きく開けることができなくなっているため、食べカスがたまりやすく、歯石がつきやすくなり、歯周病になったのだろうとの診断でした。

頸椎ヘルニアは治療が難しく、投薬治療は肝臓や腎臓に負担をかけてしまいます。特にクリンは肝臓の数値が高めで、何かあるとすぐに肝数値が上がってしまうため、痛み止めなどの対処療法はやめた方がいいといわれました。

できることは何でもしてあげたい。先生にそう伝えたところ、体のことを考えても再生医療の選択がベストだといわれました。

ただし、歯の状態が悪いこと、炎症数値が高いのは歯が原因と思われるため、今よりもっと状態が悪くなるかもしれないといわれました。

今のクリンの年齢で歯の治療はできるのか、麻酔に耐えられるのか。もしそれができそうなら、再生医療を受けた後に歯の治療もしてほしい。先生にそう伝えたところ、その時の体調と状態によるけれど、何とかできるようにしましょうといっていただきました。

 

 

ヘルニア治療3:2回目のステムセル投与

 

歯の炎症を抑える薬が効いて、何とか炎症数値が治まったので、10月23日に2回目のステムセルを投与しました。今回は頸椎と頭に4本、腰に2本、残りを静脈点滴したと記憶しています。

ステムセルは投与量によって費用がかわります。あまり少ないと効果が出にくい場合があるし、多すぎても意味がないとのことで、前回今回共に中量を選択しました。点滴は約1時間。点滴終了後、体調に問題がなければ終わりとなります。

帰宅してからはご飯をパクパク食べてくれました。その後の経過観察でも大きな問題はなし。治療後、多少の食い渋りはありましたが、自力で食べてくれることの方が多くなりました。

2回のステムセル投与で、初めての時はものすごく効果を実感したというより、調子がよさそうだなといった感じでしたが、今回は明らかにクリンの行動がかわりました。

それはこたつ布団。自分の頭でこたつ布団をまくり上げる行動をしだしたんです。これはステムセル投与前にはなかったことでした。我が家のこたつはサイズが大きく、布団もそれなりに重みがあるんですが、果敢にこたつ布団に挑戦するクリンの姿を見て、痛みが軽減したのだと実感でき、ものすごく嬉しかったです。

せっかくよくなったのに、調子に乗って布団をまくり上げていると頸椎ヘルニアが悪化してしまうかもしれないので、布団をまくりあげて行き来できるようにしました。このため我が家のこたつは、犬の寝床としての役割しか果たしてません(笑)

投与後の血液検査で炎症数値が上がりましたが、歯の影響であることはわかっていたので、体調が安定したら歯の処置をしましょうといわれました。再生医療は投与後約2ヶ月で効果を発揮するといわれていたので、抗生剤で炎症を抑え様子見ということになりました。

 

※歯の治療については、別記事で紹介させていただきます。

 

 

再生医療を受けての感想

2度目の再生医療を受けてから約2ヶ月経ちましたが、クリンは大きなトラブルなく元気に過ごしてくれています。

心臓の状態は改善しているといわれました。肝臓は相変わらず数値は高めですが、毎日のお散歩ではしっかり走ってくれています。腰の痛みも改善され、痛がる様子は見られませんし、首の痛みも今のところ治まっています。

 

クリンには感謝しかありません。わたしたち家族にたくさんの幸せを運んでくれ、そしてとても大切なことを教えてくれました。

わたしの唯一の願い。それは、元気に天寿を全うしてほしい。

いつもと変わらない毎日を過ごし、いつかその命が燃え尽きる時がくるまで、楽しく日々を過ごしてほしいと思っています。

今回、ステムセル治療を受けることができて、わたしは本当に救われました。

 


 

わたしたちの体は細胞でできています。細胞は年を重ねるごとに入れ替わるスピードが遅くなっていきます。下痢や嘔吐など、若い頃なら1日2日様子見できた症状も、シニアになるとあっという間に悪化し、弱ってしまうこともあります。

 

細胞がほとんど再生しない臓器(心臓・腎臓)は、根本治療するには今のところ臓器移植しか方法がありません。一度痛んでしまうと、投薬で進行を遅らせることはできても、治すことは不可能です。

 

ステムセル治療は、心臓や腎臓など、再生しない臓器の新しい治療法としてとても注目されているそうです。でも確実に病気が治る治療法ではなく、効果がほとんどない(効果があったとしても気づかないくらいの変化)ということもあるそうです。

 

10年先にはもっと医療が進歩し、再生医療は当たり前の治療法になっていると先生はおっしゃっていました。その頃には、治らない病気は少なくなっているかもしれません。まだまだ取扱も少なく、残念ながら気軽に受けることができないのが現状です。

 

いつの日か気軽にどこでも受けられる治療となり、大切な我が子の病で辛い思いをされている飼い主さんの救いとなる治療法になることを心より願います。

 

 

 

【再生医療】ヘルニアの新しい治療、ステムセル(幹細胞)①

愛犬情報

犬種:ミニチュアダックスフンド

病名・症状:水頭症/椎間板ヘルニア/頸椎ヘルニア

発症年齢:17歳/17歳/18歳

発症の経緯:CT画像で発覚

治療法:再生細胞投与 アデクァン投与

 

 

突然始まったヘルニアの痛み

 

我が家の愛犬クリンが再生医療を始めて受けたのは2018年8月。きっかけはヘルニアの痛みをとるためでした。

椎間板ヘルニアが見つかったのは15歳の時。前に通っていた病院で撮ったレントゲンで発覚しました。その時は歩行も普通にできていて、ソファーから飛び降りようとするくらいの状態で、痛みもないようでした。これ以上進行しないようにと、関節のサプリメントを色々試したりしました。

ところが投薬の失敗から食べムラ・食い渋りが始まり、サプリメントの匂いにも敏感に反応してしまうようになったため、サプリを継続することが困難になりました。

気にはなりながらも、特に何をするということもなく17歳を迎えました。

 

でも、とうとうその時はやってきました。

 

きっかけは、「子宮摘出手術」でした。

クリンが手術を受けたのは17歳9ヶ月の時でした。年齢的にも麻酔のリスクはとても高いことはわかっていましたが、それ以外にも「低体温」になることでのリスクもあると、手術を受ける前に先生から聞かされました。

クリンの場合、術後体温は35℃台にまで下がりました。

手術自体は成功し、子宮の不具合も痛みもなくなりましたが、傷をかばうように背中を丸める姿勢を続けていて、抜糸が済んでもその姿勢が戻ることはありませんでした。

 

 

ヘルニア治療1:アデクァン注射

 

術後の経過は良好で、傷自体は順調に治っていました。でも手術前はまっすぐだった背中が、術後には背中から腰にかけて曲がったような姿勢になっていました。最初は傷の痛みをかばっているのだと思っていましたが、背中の湾曲の他に、歩き方にも変化が出始めました。それまでしっかりとした足取りだったのが、後肢が絡まるようなもたつきが見られました。

病院には定期的に通っていたので、すぐに検査をお願いしたところ、ヘルニアの痛みが出始めたのだろうということでした。痛みをチェックするための触診で、大きな声でキャン!と鳴いたのです。

年齢を考え、できるだけ体に負担のない治療をすることになり、「アデクァン注射」を打つことになりました。アデクァンは「硫酸グリコサミノグリカン」を成分とし、ヘルニア治療には一般的な注射となります。

この注射は、最初は1週間に2回注射するのを1ヶ月、月に8回注射します。効果があるようならその後2週間に1回~1ヶ月に1回注射を続けます。クリンにも効果が見られ、足取りは軽やかになってきました。それから定期的に月1回のアデクァン注射と鍼治療で腰の痛みはかなり軽減されたようでした。

 

ところが、8月頃から、後肢のもつれやしりもちをつくことが増えました。診察の結果、また痛みが出始めたようでした。できる限り痛みは取ってやりたい。でも大掛かりな手術は年齢的に難しい。

主治医の先生に相談したところ、「再生医療」を勧められました。

 

クリンは水頭症もあるのですが、再生医療は水頭症にも効果が期待できるといわれました。そして体中の悪いところに効果が出る可能性があるそうです。特にヘルニアでは大きな効果が表れる子が多いということでした。

ちょうどその時に実際に再生医療を受けた飼い主さんがおられ、直接話を伺うことができました。その方の愛犬もダックスフンドで、ある日突然立てなくなったそうで、病院で再生医療を提案され、計2回投与されたそうです。

1回目の投与では、立てなかった子が数日で立って歩くようになり、2回目の投与では、走り回ってソファーに飛び乗ったりするようになったそうで、

 

 

ヘルニア治療2:ステムセル(幹細胞)

 

実は以前から再生医療にとても興味がありました。今の病院に転院したのは再生医療を取り入れているのも理由のひとつでした。でも幹細胞自体数に限りがあるため、状態の軽い子はどうしても後回しになってしまうと聞いていました。

再生医療は、薬のように必ず効果が出る治療法ではありません。人間の再生医療もES細胞やiPS細胞など、今まさに臨床研究されているものであり、これからその効果や病気ごとや臓器ごとに治療法が開発されれば、飛躍的に寿命を延ばすことができるかもしれない、といわれています。

副作用がほとんどなく、再生不能な臓器(心臓・腎臓など)にも効果が期待でき、新しい細胞が体の悪いところを修復してくれる治療法。「若返り治療」ともいわれており、体そのものを若返らせるということでした。

しかし、癌などの腫瘍がある子や、体に炎症が起こっている場合は使用できないそうです。なぜなら、癌細胞や腫瘍を育ててしまうことになってしまうからだそうです。

また、歯が悪い場合も注意が必要といわれました。炎症がひどくなってしまうことも考えられるとのことでした。

クリンが17歳9か月の時に受けた手術の際に、歯石を取ってもらい、1本抜歯をしてもらいました。それから歯の状態は治まっていましたが、1年経過して徐々に歯石が付き初めていました。以前に投薬で失敗してから口の中を触らせてくれなくなり、口腔ケアがほとんどできていなかったことが原因です。

わたしの望みは、クリンが毎日快適に楽しく過ごすこと。体に痛みがあると毎日の生活に支障が出てしまいます。たとえ歯の状態が悪くなっても、今は痛みを取ることを優先したいと考えました。

検査の結果問題なしで、クリンは8月24日にステムセルを投与することになりました。

 

ステムセルとは

ステムセル(さい帯血)とは、お母さんと赤ちゃんをつなぐへその緒や胎盤に含まれる血液のことで、さい帯血には「幹細胞」という、体のさまざまな種類の細胞のもとになる細胞が豊富に含まれています。
たとえば、赤血球・白血球・血小板などの「血液のもと」となる造血幹細胞は高い造血能があるので、白血病や再生不良性貧血などの難治性血液疾患の治療に役立ちます。
また、中枢神経・自己免疫・虚血性障害などの修復に役立つ可能性を持つ細胞など、多種多様な細胞に分化できる能力を持つ幹細胞を含んでいることから、さい帯血への医学的関心は近年急増し、臨床試験や研究段階にある再生医療・細胞治療への将来的な応用が期待されています。

参考:ステムセル研究所「さい帯血」ってどういうもの?

 

 

ステムセル、一度目の投与

 

そして、クリンがステムセルを投与する日がやってきました。

クリンは水頭症があるため、頭と腰数ヶ所に皮下注射をし、残り半分を静脈点滴しました。

効果がわかるのは投与から約2ヶ月後。早い子の場合は数日で変化があるとのことでした。また、食欲旺盛になる子もいるといわれました。クリンの食べムラ・食い渋りには数年悩んでいたので、これは大きく期待していました。

ステムセルは、静脈点滴と筋肉注射を気になる部分に直接摂取します。クリンは水頭症もあったため、頭付近と背中~腰に直接注射し、半分は静脈点滴をしました。処置時間はおおよそ1時間半くらいでした。

再生細胞は点滴投与なので、処置後はそのまま帰宅します。先生から、副作用はほとんどないけど、年齢もあるし一応様子を見ておいてくださいと言われましたが、いつも通りで特に変わった様子はなく、食欲も問題なし。

クリンの場合は、目で見て大きな変化というのはなかったですが、食べムラ・食い渋りが少しずつ改善されたように思います。それと投与前よりも調子がよさそうに感じました。

腰の痛みについては、後肢の力が強くなり、走るスピードも少し早くなったように感じましたので、改善されたように思います。触診でも腰の痛みは改善されているといわれました。

 

 

ステムセルの効果について

ステムセルの効果は個体により違います。そもそもステムセルとは、細胞の元となる赤ちゃんの状態。その細胞の赤ちゃんが、新しい細胞を必要としている臓器を修復する、という感じなんだそうです。

ただ必ずしも効果が約束されているわけではないですし、例えば腎臓と心臓が悪い子の場合、両方に効果が出る場合もあれば、どちらかの場合もあるし、ひょっとするとどちらでもないところに効果が出る可能性もあるということでした。

治療費は決して安価ではないため、効果がわからない治療は選択できない、という飼い主さんもおられるそうです。

 

 

【再生医療】ヘルニアの新しい治療、ステムセル(幹細胞)②に続く

 

 

ライター:福井 惠子

 

 

わたしのおじは、かわいいワンコ

 

わたしは今、小学三年生です。
きょ年の10月20日、わたしのおじさんが死んでしまいました。

おじさんは、マックという名前の犬です。
マックは、わたしが生まれる前から、わたしのお母さんとくらしていました。

 

 

気づいた時には、もういたおじさん

 

 

 

マックは、わたしが気づいた時には家族の一員でした。
わたしはもうあまり、おぼえて無いけど、ビデオを見るとマックと遊んでいるわたしがいます。
マックがオモチャを取りに行くすがたを見てわらっていたり、自分のオモチャを取られていたり。
おぼえていなくても、そんなビデオを見ると、何でかなみだが出てきます。

 

実さいにおぼえている、一ばん古い記おくは、マックが「のうひしょう」になってしまった時のものです。
マックのせ中がいっぱい赤くなっていて、毛がぬけてしまっていて、いたそうでした。
お母さんはいつもマックのせ中をふいたり、クスリをぬったり、お世話をしていたけど、わたしは何も出来なくて見ているだけでした。

「わたしが大きかったら何かてつだえるのに」って思っていました。

 

自まんだった、おじさん

 

お母さんがよく、「マックは自まんの弟だよ」って言っていました。
わたしにとってもマックは自まんでした。

お友達がマックをカワイイってほめてくれると、「フフン」という気持ちになりました。
「かまない?」と聞かれた時は、むねをはって「かまないよ!」とこたえました。
マックは実さい、ゼッタイにかまなかったし、嫌なことをされてもジッとがまんする優しい犬でした。

 

わたしはそんなマックが、本当に本当に自まんだったんです。

 

 

つらいわかれ

 

 

 

だけど、きょ年の10月20日、マックが死んでしまいました。

 

いつも、わたしのそばにいたマック。
お母さんにおこられた時、心ぱいしてくれたマック。
「ろうすいで死ぬのは幸せな事なんだよ。」ーーお母さんがそう言っていました。
だけど悲しかったです。生まれてはじめて、本当に悲しかったです。

わたしはマックの心ぞうが止まってしまった時、夜おそかったので部屋でねていました。
だからお父さんに「マックが死んじゃったよ」って起こされた時、すぐには理かい出来ませんでした。
だけどお母さんにわたされたマックは、もう動かなくて……いっぱいなみだが出ました。
まだあったかかったし、やわらかかったけど、マックはダランとしていて、死んでしまったんだと分かりました。

 

今思い出しても、つらいです。

 

 

大切にしたい、おじさんとの記おく

 

 

わたしはマックとのくらしで、命の大切さを知ることが出来ました。
ほかの子がなかなか体けん出来ない大切な事を知ることが出来たと思っています。

お母さんが、マックが元気なころによく「マックはさいごにとっても大切な事を、自分の体で教えてくれるんだよ」と言っていましたが、本当でした。

 

わたしはマックが教えてくれたことを、大切に心の引き出しにしまって、立っぱな大人になりたいです。
今度はわたしを見守ってくれているマックの「自まんのめいっ子」になりたいです。

そして、新しく家族になってくれたシェイクと、お母さんとマックのような姉弟になりたいです。

 

 

ライター:奥村 來未(代筆)

 

 

ペットロスとの付き合い方

 

 

私は以前、ワンワンラボで「ペットロスは治さなくてもいい」という記事を書きました。

周りにはまだペットロスなの?早く治して元気出して!なんて言われがちなペットロスだけど、ペットロスは悪いことでは無いのだから、治さなくてもいいんだよ。
という内容のものです。

 

しかしペットロスはとても深く苦しいものです。
前回も締めくくりに、SNSをうまく使ったり、話を聞いてくれる人に愛犬の話をすることで、ペットロスとうまく付き合っていって欲しいと書きました。
今回はその辛いペットロスと、具体的にどう付き合っていけば良いのか……について書いていこうと思います。

 

 

心のバケツ

 

 

 

人は、心の中に様々なバケツがあるーー私は子供の頃そんな想像をしていました。

愛情のバケツ・楽しさのバケツ・悲しみのバケツ。
愛情のバケツは溢れると「溺愛」という形になり、楽しさのバケツは溢れると「調子に乗りすぎ」
そして悲しみのバケツは溢れると「無気力や憂鬱」という形になって現れます。

 

私はペットロスの心の状態は、この”悲しみのバケツが溢れやすくなっている状態”と考えています。
ペットロスとうまく付き合うためには、悲しみのバケツを溢れさせるのを避けなくてはいけません。

 

 

悲しみのバケツを溢れさせないために

 

ペットロスになった人の悲しみのバケツには、常に雨が降り注いでいます。
それは霧雨であったり、豪雨であったりと様々ですが、何もしていなくても常に水が溜まっていく状態です。
実際にバケツの水が溢れないようにするためには、ひっくり返せばいいですが、心の中のバケツはそう簡単にひっくり返すことはできません。

少しずつ柄杓で掬いだしていくように、以前書いたようにSNSを使ったり、人に話したり。
「ちょっと辛くなってきたな」と思ったら涙という形でバケツの中身を減らしていくのが一番シンプルですが非常に効果的です。

 

 

愛犬に心配をかけさせてしまう?

 

 

「あんまり泣いていると、あの子に心配をかけちゃう」という言葉をよく目に・耳にします。
確かに私たちの愛犬は泣いているあなたを見て、心配に思うかもしれません。

 

ですが、私たちの愛犬は、馬鹿ではありません。
飼い主の事なんて、なんでもお見通しです。
泣きたいのを我慢していたって、そんなのわかってしまうから、どっちにしろ心配な気持ちは変わりません。

だから、泣きたくなったら我慢せず泣けばいいのです。
私も愛犬Mackを亡くして、10月20日で一年が経ちました。
だけど今も「Mackぅぅぅ~会いたいよぉぉぉ~!!!」と叫びながら泣くことが頻繁にあるんですよ。

 

 

さあ、泣いて。

 

 

一番避けたいのは悲しみのバケツが溢れてしまう事。
長く続く豪雨もありますが、その都度涙を流してください。

 

実は私も一周忌の少し前から、一周忌を過ぎた今も豪雨続き。
ちょっと気を抜くと溢れそうになってしまうので、若干憂鬱な気持ちで居ます。
家族に泣いているところを見られたくないので、お風呂に入っている時はシャワーを浴びながら大泣きしたり、皆が寝静まってからコッソリ枕を濡らしたり。
夫も娘も居ない時は愛犬Shakeを抱きながら涙を流したりと、ほぼ毎日泣いています。

涙を我慢してはいけません。
ペットロスは我慢すれば我慢しただけ辛くなるものです。

 

楽しく穏やかな日々を過ごしたこと。
たくさんの幸せを貰っていたこと。
思い出して泣いてください。

そして最後は楽しい思い出で締めくくり、笑顔で泣くのを終わること。
そうすれば私たちの愛犬は、心配しても最後に安心してくれます。

 

ほら……
あなたを見て笑う、愛犬の顔が見えるでしょう?

 

 

ライター:奥村 來未

 

 

【ケンネルコフ】子犬の咳には要注意!悪化は死亡も。

愛犬情報

犬種:Mダックス

病名・症状:ケンネルコフ

発症年齢:2か月

発症の経緯:咳をし始めた

治療法:注射・投薬

 

心配で受診するも……

 

子供の頃から一緒に暮らして居た愛犬Mackと死別し8か月が過ぎ、我が家に子犬がやってきました。
Mackと同じ、スムースダックスのShake(シェイク)。
7月8日に我が家に来てすぐ、ブルドッグのような呼吸音を出していたので「この子は鼻が悪いのかな?もしそうならワクチンの時にでも診て貰おう。」と思っていました。

ところが三日目を迎えると、ケホケホと咳をし出しました。
Mackは心臓疾患を抱えて居て「咳は怖い物」という認識があったためすぐにMackを連れて行っていたかかりつけへ連れて行きました。
院長先生に診て頂いたのですが、先生の診断は「早食いによる空気が咳になっているのではないか?」
とのことで、私は小さな疑問を抱きながらも、今までお世話になった先生がそう言うのだからと帰宅しました。

 

やはり誤診

ところがその日の晩、咳は更に悪化。
Shakeは眠いのに咳が出て眠れない様子で、何度も身体を横たえては咳が出る度に起き上がりウロウロしていました。
私も心配で一睡もすることが出来ず、朝になって一番に自宅から最も近い動物病院へ向かうと、そこの院長先生はすぐに「ケンネルコフだね」との診断を下し、注射を打ち薬を処方してくれました。

昨日の咳や、診断を新しい先生に話したところ「僕はその診断は考えられないね。子犬で咳って言ったらまず最初にケンネルコフを疑うよ。咳を聞いても間違いなくケンネルコフ。」と仰っていたのを聞いて、長く通ったかかりつけでしたが、Mackの最期の時も不信感を持ってしまったことがあるので、通うのをやめることにしました。

 

ケンネルコフとは

 

 

ケンネル(犬舎)コフ(咳)という名前の通り、繁殖場やショップで発生することの多い伝染性の病。
咳による飛沫感染で、原因となる最近は様々。
別名「伝染性気管気管支炎」。人の風邪などに似た症状が続くことから、「犬風邪」とも呼ばれます。
抵抗力の弱い子犬に多い病気と言われていて、インフルエンザ同様乾燥すると感染力が強まります。
Shakeはショップの子なので、店頭か、そこの来るまでの間に感染したと考えられます。

また子犬に多いと書きましたが、老犬や何らかの原因があり免疫力が弱まっている個体にも感染する恐れがあり、ワクチン未接種の個体はさらに感染の確立が高くなります。

 

*動物病院やドッグラン、近所のお散歩など、どこでも感染の恐れがあるので、ワクチンはしっかり接種しましょう。

 

 

ケンネルコフの症状

 

潜伏期間は3~10日程で、短く乾いた咳が出始めます。
酷い咳や発熱などが急に現れ、遊んで興奮した時や、温度や湿度の変化などに咳が止まらなくなったり、空嘔吐(吐くそぶりを見せるが、何も出ない)が見られます。

ケンネルコフの原因となるウイルスに単独に感染しているか、複数感染しているかで症状が分かれ、単独感染の場合は一週間前後投薬を続けることで回復します。
しかし混合感染の場合は食欲が無くなったり、元気もなく高熱が続いたり、膿性の鼻水が出たりと症状が重篤化する傾向があり、最悪の場合肺炎を起こし死亡することもあります。

 

Shakeは服薬2週間で完治となりました。
ということはおそらく前者の単独感染だったのでしょう。
投薬を始めてからの回復は早かったです。

 

 

咳の様子

 

さて、ではどんな咳をしていたのか。
先生に見せるために動画を撮っていたので、こちらで紹介します。

 

こちらは咳が出始め、誤診されたときのものです。
誤診され食い下がらなかった私もいけないのだけど、この咳は今思ってもゲップではないと思います。

 

こちらは帰宅後悪化した様子です。
流石にここまでくると、素人でも普通じゃないって思いますよね。

 

 

いかがでしたか?
あなたの愛犬がこんな咳をしていませんか?
「咳」と簡単に言っても、心臓由来であったり、気管支に異常があったりと様々な疾患が隠れている場合があります。
不安に思ったらすぐ、病院に足を運んであげてくださいね。
何もなければ、それでいいのですから。

 

 

ライター:奥村 來未

 

 

【多頭飼育】チョコmamaさんちのWANパク5兄弟!

愛犬情報

犬種:Mダックス(スムース4WAN&ロング1WAN)

 

虹の橋組:チョコ(12歳8か月)・ミルク(10歳6か月)

 

我が家のWANパク達

麦:2歳。WANパク5兄弟のリーダー。(レッドスムース)

チップ:2歳。麦ちゃんと同じショップ出身。(チョコタンスムース)

ベビー:保護犬。3歳。(イエロースムース)

モナカ:保護犬。6歳。(ブラタンスムース)

ショコラ:12歳。唯一のロング。実家から引き取り。(チョコダップルロング)

 

 

笑顔が絶えない毎日。多頭飼育のメリット。

 

我が家は私とパパ、そして5匹の可愛い愛犬たちと暮らして居ます。
19歳と21歳の息子が二人いますが、社会人になり一人立ちし、手を離れて暮らして居ます。
WANパク5兄弟たちは、ショップの奥に劣悪な環境で居させられた子や、保護犬カフェから引き取った子、実家から引き取った子など、様々な理由で家族になった子たちです。

 

メリットは頭数分の幸せや、楽しさがあること。
それぞれの個性があって、性格や仕草もバラバラで同じことは無く、それぞれが可愛いこと。
日中仲良く寄り添って寝ている姿を見ること。
そしてやはり、犬同士で遊んでいる姿を見られることが、一番良かったなぁ~と感じます。
家事等していて、構ってあげられない時、じゃれ合っている姿を見て幸せを感じています。

 

 

多頭飼育のデメリットは?

 

実は私は特に感じたことがありません。
メリットばかりで日々生活しています。

ですが強いて言うならば、当たり前ですが頭数分のお金やお世話の手間がかかります。
現在、私たちは夫婦だけの生活になりましたので、時間やお金を子供にかけることがなくなり、その分を犬たちにまわすことが出来ています。

犬を飼っている方なら、いつ頃何にいくらかかるか等は、突然の病気以外の予想はつくかと思います。
当然ながら、オヤツ代・ご飯代・ワクチン代・フィラリア予防代等、我が家は単頭の家庭の5倍の費用がかかることになります。勿論手間も5倍です。

 

私の場合、私が動物病院勤務のため、お留守番が心配な時は一緒に出勤できる環境にあるので、多頭飼いができるのかもしれません。

 

WANパク達の生活の様子

 

 

5匹の愛犬との生活は、彼らの事を優先に考え、様々な工夫をしています。

お留守番時・入浴時など、人が同じ空間にいない時はゲージに入れる。
→誤飲・誤食や喧嘩などを避けるため
フリースペースを作る。
→1階のリビングは犬達の自由な空間にしています。
なるべく家具を少なくし、お散歩に行けない時も走り回って遊べるような空間づくりを心掛けて居ます。
就寝時はゲージに。
→私達人間と犬達がお互いゆっくり眠れるためにと、犬同士安心できる空間を作るため、全員個々のゲージに入っています。そして私は犬達に囲まれるように、ゲージの中心にお布団を敷いて就寝しています。

*麦ちゃんだけはショップ時代、狭いキャリーに長時間押し込まれていたトラウマなのか分かりませんが、私がいない時にゲージに入れると不安がり、血が出るほどゲージをガリガリしてしまうので、イタズラする様子も全くないことから夜の就寝以外はオムツ着用の上フリーです。

躾に関しては、かなり自由な生活をさせていると思います。
我が家は全員が未去勢の男の子のため、マーキングの嵐です。
そのため、オムツ着用です。
オムツは慣らしておくと、外出時もオムツを気にすることなくお出かけすることができて楽です。

 

犬達の関係ですが、犬社会では”お家に来た順番”ではなく、”犬同士で”リーダーが決まります。
そこは目を離さず、毎日観察して人間側が理解する必要があると思います。
我が家では現在のWANパク兄弟の中で、二番目に来た麦ちゃんがリーダーなので、すべてその子から先にしています。
そして、麦ちゃんのおかげもあってか、喧嘩することなく、上手く生活していると思います。

多頭飼いのため、ご近所の方には御迷惑をおかけしていることもあるかと思います。
お外でご近所の方と顔を合わせた時には必ず「いつもうるさくて、ごめんなさい」とお話ししていますが、皆さん「全然大丈夫よ~。今2匹?!」なんて言ってくださるほど、ご近所の方には恵まれています。

 

多頭を考えている人へ

 

あくまでも私個人の考えですが、「先住犬が寂しそうだから」との理由でのお迎えは止めたほうがいいと思います。
飼い主様の愛情が足りていれば、寂しさは無いと思うからです。
またお留守番の時も、寝ていることが多いと思うので「お留守番で寂しいから」も無いと思います。
私が多頭を決めたのは、チップがドッグラン等に行った時に楽しそうにしている姿を見たからです。
その姿を見て、麦ちゃんをお迎えすることを決めました。

 

飼い主様も、多頭飼いのメリット・デメリットをよく理解し、色々調べて知識を養ってからお迎えした方がいいと思います。私も色々調べて勉強しました。
犬は元々群れで暮らしていたので多頭飼いはできる。
”初対面で流血騒ぎにならなければ、相性は悪くない。”ーー勝手なmamaの考えです。

 

ですがその反面、多頭には向かない子が居るのも事実です。
先代のチョコちゃんと暮らしている時にミルクを迎えましたが、チョコちゃんはあまり嬉しそうではありませんでした。
その時に「寂しいから」と迎えるのは良くないことだと学びました。
結局、当時私が入院してしまい、ミルクを実家に預けたら、実家の両親がミルクを可愛がるあまり返して貰えなくなってしまったのですが、ミルクも喘息があったので多頭飼いより、一人の落ち着いた生活のほうが良かったようでした。

 

その子その子の寿命はわかりません。
たとえ短命であっても、生きている間に犬らしい生活をし、「幸せだったなぁ」と感じて虹の橋に渡ってくれればいい。
ーー私たち夫婦の考えです。

 

毎日悔いの無いよう、全力でこの子たちを愛しています。

 

 

ライター:チョコmama

 

 

愛犬のために閃いた!『盆提灯』

愛犬情報

名前:ハニー

犬種:Mダックスフンド(レッド)

性別:女の子

生年月日:2001年10月10日〜2018年4月18日

 

 

愛犬のために

 

4歳半の時にヘルニアで下半身不随になった愛犬ハニーを介護する生活を続けていましたが、2018年4月18日に16歳6か月で亡くなってしまいました。
不自由な体になってもめげずに一生懸命に強くかっこよく生き抜いたハニー。
ママは毎日ハニーに会いたくて、抱きしめたくて寂しいけれど、ハニーが喜んでくれると思い、いつもハニーの祭壇は可愛く綺麗に飾っています。

 

ハニーが亡くなり新盆を迎えるにあたって、盆提灯を探したものの、どれも意外と高価なものばかりだったので、「自分で作ってみようかな?」と思いました。
材料も百円均一で揃えられるかもしれないとお店に行くと、良さそうな材料をすべてそろえることが出来て嬉しさ大爆発!
すぐに帰宅して作業に取り掛かり、とっても簡単に、とっても可愛く作ることが出来ました。

 

 

材料と費用

 

材料はすべて百円均一で揃えることが出来ます!

 

キャンドル型のLEDライト2個(2個入り)

小さめのグラスを2個

和紙で出来た折り紙

飾り用のシール

 

1000円あれば、余裕でお釣りがかえってきます。

 

 

作り方

 

作り方と言ってもとってもシンプルなのですが……。

●グラスに両面テープを貼り和紙を貼り付けます。
●その周りをキラキラのシールや家にあったラインストーンを貼って飾り付ける。
●グラスの中にLEDライトを置いて出来上がり。

 

 

たったこれだけです!
ただ、折り紙の和紙の幅が足りずグラス全てを覆えないのが難点ですが、裏側にしてしまえばわかりません。

部屋を暗くして、LEDライトを点けると、優しい光でとってもきれいなんですよ。

 

 

 

真似してくれる人も!

 

可愛くできたので、Twitterに作った盆提灯の写真を載せたのですが、なんと写真を見たフォロワーさんが真似をして作ってくれたんです!

 

 

同じような材料を使っても、みんなそれぞれで可愛くて、面白いですよね。
上の写真はパールを使い、下の写真はグラスに直接シールを貼ってから和紙を巻いているようです。

 

 

お盆じゃなくても

 

 

ちゃんとしたものと比べると、お粗末なものかもしれません。
でも愛犬を想いながら自分で好きなように作ることのできる世界で一つだけの盆提灯は特別なものになりました。

もう、お盆は終わってしまったけれど、この盆提灯はお盆だけではなく、ハロウィンやクリスマスに合わせて作り変えて楽しむこともできるので、デザインを変えて祭壇に飾るのも楽しいと思います。

 

お線香をあげる時だけではなく、「一年中祭壇が賑やかで、いつも眺めたくなる」
――そんな祭壇にしていきたいと思っています。

 

 

ライター:ハニーママ

 

 

元保護犬モナカのフィラリア症

愛犬情報

犬種:Mダックス

病名・症状:フィラリア症

発症の経緯:お迎えする前からかかっていた。

治療法:投薬

 

 

初めて目の当たりにした、フィラリア症

 

私は5匹の愛犬達と暮らして居ますが、その中の子の1匹、6歳のモナカは保護犬カフェ西八王子店卒業生で元繁殖犬です。
初めてモナカを見たのは保護犬カフェ西八王子店のデビューツイート。
パパは写真を初めて見た時から一目惚れしていました。

お迎えするつもりでいざ会いに行くと、「フィラリア陽性」と記載されていました。
正直、当たり前にフィラリア予防をしている時代。
フィラリア陽性の子を見たことがなく、まったく知識もなかったので、お恥ずかしい話「この子、フィラリアなんだ。」と思ったくらいでした。

 

 

フィラリア症とは

 

蚊を介し、「犬糸状虫」と呼ばれる寄生虫が起こす病気です。
犬の心臓や肺動脈(眼球内や脳に迷入する例も)に寄生して犬の体内で繁殖し、増えてしまいます。
フィラリア虫は成虫になると、なんと30cmにも成長してしまう糸状の寄生虫です。
フィラリアが寄生し、血管に詰まったりすることで血液の流れが悪くなり、様々な障害が出現します。
放置すれば死に至る場合もある、恐ろしい病気です。

 

初めは軽い咳から始まり、次第に元気がなくなり、肺や心臓に異常音が出始め、呼吸困難になり、末期は肝臓が肥大したり、腹水がたまってきます。
動物病院などでお腹の膨れた犬の写真や、心臓の中に糸状の虫がビッシリと詰まった写真を一度はご覧になったことがあるのではあるのではないでしょうか?
フィラリア症は放置し続けると、最終的に失神を起こし死亡してしまう、犬にとってはとても恐ろしいものです。

 

ですがフィラリア症は月に一度の予防薬でとっても簡単に予防することが出来ます。

 

モナカの場合

 

 

モナカをお迎えした時点で、エコー検査を行なった結果、心臓には既に何匹かの成虫がいました。

成虫を駆虫する事は出来ません。
ですから、成虫の寿命が尽きるのを待つか、取り出す手術しかありません。

現在の治療としては心臓にいる成虫に雄・雌いた場合、卵を産み増えることが無い治療をしています。
小虫を駆虫しながら、成虫にも少しダメージを与えるお薬の投薬です。
そして半年に1度エコー検査をして経過を観察しています。
今の時代、東京近辺ではフィラリア陽性の子を診たことがない獣医師も多く、成虫を取り出す手術は経験もないため、治療の選択外でした。

心臓にも成虫が居るため、長時間のお散歩はカートを使用するなど、なるべく心臓に負担のかからない生活を心がけています。

 

 

必ず毎月の投薬を!

 

1度ダメージを受けた心臓は陰性になっても元に戻ることはありません。
陰性になるまで、長期間かかります。
大事な愛犬が苦しんで苦しんで苦しみながら亡くなっていく姿を想像してみて下さい……。
毎月高いお薬ではないと思いますので、フィラリア予防は必ずして頂きたいと思います。
毎月トリミングをしている方は、トリミングと同時にお薬を飲むと飲み忘れがないと思います。

 

現在のモナカは、特に症状は出ていませんが、毎日1日2回のお薬+週1のお薬。
同じ空間での多頭飼いも出来ますよ。

 

 

 

ライター:チョコmama

 

 

歯磨きの重要性~愛犬も歯が命!

皆さんの愛犬は歯磨きが好きですか?
Youtubeなどの動画サイトでは気持ちよさそうに歯磨きをしてもらう子の動画があったりしますが、私の愛犬Mackは歯磨きが大嫌いでした。

今回のお話は歯磨きが好きな子であれば関係のないお話かもしれませんが、嫌いな子にとっては、とっても重要なお話です。
Mackは私にとって、人生で初めての犬でした。
そのために歯磨きの大切さに気付いたのはかなり晩年になってからで、もっとちゃんとしてあげたらよかったと思った頃には、全身麻酔を必要とする歯石の除去も不可能。

晩年のMackは歯肉炎・歯周病のかぐわしい香りを漂わせていました。

 

 

芸能人は歯が命!それは愛犬たちも同じです。

 

 

 

以前かかりつけの獣医さんから聞いた話ですが、診察にくる子の過半数は歯に問題を抱えているとのことでした。
そんなに沢山の患畜を受け持っている獣医でなければ、自分の患畜の中で「歯の健康が良好に保たれている子」の名前は覚えられるくらいなのだそうです。

それだけ、少ないということですね。

 

歯の健康を保っていないと、歯周ポケットに入り込んだ菌は血管に入り込み全身をめぐり、内臓や鼻、脳などに様々な問題を起こします。
犬は口腔の不快感を訴えることはできません。
ある日突然、歯茎や頬に穴が開き、膿が出たり、顎の骨を溶かしてしまうこともあります。

 

 

はじめが肝心!

 

愛犬にとっても大切な歯磨き。
愛犬に歯磨きを楽しいことと思ってもらうには最初が肝心です。
いきなり歯ブラシで磨くのではなく、手にガーゼを巻き、磨くというよりも撫でるという感じから始めるといいでしょう。
また遊びやスキンシップの中で、口元や口腔内に触れるようにしておくと尚いいと思います。

勿論最初からやっておくほうがすんなりと受け入れてくれますが、今からでも根気よく行えば多少の改善がみられることがあります。

Mackも16歳ごろから上記のような工程を繰り返し、多少嫌がりながらも歯磨きをさせてくれるようになりました。

 

歯磨きをさせない理由

 

 

飼い主さんが歯磨きをさせない理由にはどんなものがあるのでしょうか?

1 犬なんて歯磨きしなくたっていいんじゃないの?
2 面倒くさい。
3 うちの子は歯磨きが嫌いだからかわいそう。

といったところでしょうか?

中でもの理由が圧倒的に多いのではないでしょうか。
かくいう私もその一人でした。
そもそも認識が甘かったのだと思います。
歯磨きは「したほうがいい」という認識でした。

ですが、歯磨きは「しなくてはいけない」のです。

 

愛犬の事を思えばこそ、根気よく歯磨きに慣れさせるべきなのです。

 

愛犬の気持ちを上げよう

 

どんなに頑張っても、愛犬が歯磨きを受け入れてくれないという、そこのアナタ。
こわ~い顔や声で歯磨きをしていませんか?
「これ!●●!歯磨きだってば!じっとして!」なんて。

逆の立場になってみたら、怒られながら嫌いなことをされるのは『超・最悪!』だと思いませんか?
三歳の子供相手に歯磨きする時はどうしますか?怒りながら歯磨きしないですよね。

歯磨きをいいことだと愛犬に思ってもらうためには、明るい声と顔で褒めまくることも大切です。
口を触らせてくれた時、「お口触らせてくれるの?うれしいなぁ、おりこうだなぁ」から始まり、あらゆるすべてのことでいちいち褒めてください。

おりこうだね~!じょうずだね~!きもちいいね~!
だんだんと嫌がる愛犬の顔が柔らかくなってきますよ。

私のように、後悔しないように、あなたが愛犬の歯の健康を守ってあげてくださいね。

 

ライター:奥村 來未