【動物病院の選び方】獣医さんも使い分け時代

愛犬情報

犬種:ミニチュアダックスフンド

病名・症状:ヘルニア(誤診)⇒関節の不具合・骨粗しょう症

発症年齢:15歳

発症の経緯:歩行がおかしくなった、時々カックンとしりもちをつく

治療法:ステロイド注射⇒サプリメント投与、月1回の整体

 

 

チャッピーの異変とステロイド投与

 

我が家の愛犬チャッピーは、元繁殖犬です。11歳の時に我が家に迎えました。

うちに来た時、歯はボロボロ、おまけに乳腺腫瘍もありました。来てすぐに病院にて乳腺腫瘍摘出と顎の手術、しばらくして卵巣嚢腫が見つかり、そのとき避妊手術もしていただき、残った歯は左側に3本だけになりました。

来た当初は触られることすら慣れていないような状態でしたが、少しずつ人間に対する不信感が薄れ、初めてわたしが寝転んでいるお腹のところに来て、背中をくっつけて寝てくれた時はとても感動しました。

こんなに小さなこの子が、どれほど辛い思いをしてきたのだろう。そう思うと、より愛おしく感じました。このまま元気に長生きしてほしい。なので少しでもおかしいと思うとすぐに病院に駆け込んでいました。

 

ある日、チャッピーの歩く姿がおかしいことに気付きました。15歳という高齢であるため、脚が悪くなってしまったのかと思い、すぐに病院へ。診察の結果、おそらく椎間板ヘルニアであろうと診断されました。

痛みはさほどなさそうに見えましたが、週3回2日置きにステロイド注射をすることになりました。

治療が始まり、少しは改善されたようにも思いましたが、チャッピー自身は元気なさそうに見えるし、ステロイドを使い続けることへの不安もありました。ステロイドは根本治療ではないこと、副作用が怖いことなど、あまりいいものではないという認識でした。獣医さんへ「こんなに注射し続けて大丈夫ですか」と聞いたら「それほど多量ではないので」と言われましたが、疑問を持ちました。

 

 

セカンドオピニオンの選択

 

何度か治療のために病院に通っていましたが、ある日わたしがよく利用する犬の総合施設(トリミング・ホテル・カフェ・ドッグラン・しつけ教室などが併設されているところです)に行った際、そこのオーナーで犬のことにとても詳しい方に、自分の中にある不安や今のチャッピーの状態、治療内容などを相談しました。

すると、その方はチャッピーの背中や体を触られてこういわれました。

 

「この子はヘルニアには思えない。もしかしたら股関節とかではないの。背中シュッとしてるよ。」

 

その方がいわれるには、椎間板ヘルニアの場合、麻痺などが症状として現れたりすると言われていました。ヘルニアだと診断された時の話をすると、レントゲンを撮ったか聞かれたので、撮っていないと言ったところ、別の病院を紹介するとおっしゃってくださいました。

 

紹介先の病院の先生は、診断医としてはとても信頼できる先生だということで、電話をしていただきさっそくその病院に行くことにしました。電話はそばで聞いていましたがちょっと笑ってしまいました。

 

----------オーナーの電話での会話----------

「先生、よけいなことしなくていいから、レントゲンだけ撮って椎間板ヘルニアかどうか見て。私にはそう思えないのよね。背中シュッとしてるし、触っても痛がらないしね。結果は飼い主さんにちゃんと説明してね。理解できる人だから論理的にね。」

 

そして私に、

「別の先生に診てもらったら悪い、と思う人もいるけど、私は獣医さんってサービス業だと思うの。だからこちらが選べばいいし、疑問があったら別の病院へ行ってもいいのよ。自分の犬を守りたいでしょ。手術だって得意な人とそうでない人がいるんだから、大きな手術をまたすることになったら言ってね。紹介するから。」

といってくださいました。

 

 

全然違った診断結果

 

セカンドオピニオンの病院の先生は、飼い主に寄り添ってくださるようなとてもいい先生でした。レントゲンを撮り、わたしにもわかりやすいように、実際に重度のヘルニアを患っている子のレントゲンとチャッピーのレントゲンを並べて説明をしてくださいました。

 

「この子はヘルニアではありません。背骨の間に馬の頭のような形のところがあるでしょ。この子は皆きれいにその形になっているので大丈夫」

 

ヘルニアの子の場合は背骨の間の馬の頭型が潰れたり変形していました。チャッピーの背骨は全部同じ形できれいに並んでいて、ヘルニアの子とは全然違うことは、わたしの目でもわかりました。

 

先生の診断は以下のようなものでした。

・足のすべての関節のはまりが浅い

・この場合、股関節や膝を亜脱臼しやすい

・はまりが浅いことで、体をゆがめて歩くので足に負担がかかり影響が出やすい

・骨の色が真っ白ではない、これはカルシウム不足で骨粗しょう症気味である

 

わたしは先生の診断内容を聞いて、とても納得できました。レントゲンを見ながら、ひとつひとつわたしにもわかるように問題の箇所を指さしながら説明をしてくださったことが大きいと思います。

チャッピーは元繁殖犬でもあったため、カルシウム不足もとても納得ができました。

そして、炎症を抑える効果や皮膚にもいいというアンチノールというサプリメントを処方されました。それ以来、骨粗しょう症改善のために緑イ貝のサプリメントと、アンチノールを続けて飲んでいます。

サプリメントを飲み始め、チャッピーは歩き方も少しずつよくなり、今では随分改善されて歩行も問題なくできています。チャッピーは薬も飲んでいますが、薬の時間になると足の悪い老犬と思えないほどの力で逃げていきます。それだけ回復したのはとてもありがいたいですが、これも悩みのひとつでもあります(笑)

そして施設のオーナーさんが第三金曜日にわんこ整体の先生来るからしてみる?と言われ、もう半年くらい整体もしてもらっています。

でも、もしあのまま同じ病院に通っていたら、もし2日に1回のステロイドを注射し続けていたら、今チャッピーはどうなっていたのか。そう思うととても怖くなります。

歯は、結局もう一本を抜いたので片側に2本だけになりました。いつも右側にベロが出ています。あまり固いものは食べられませんが、缶詰のドッグフードや水でやわらかくした乾燥肉などは問題なく食べます。時々一口で飲み込んでいます。

整体の先生からも、股関節が悪く、腰痛や足の動きが固くなることはあるけど椎間板は大丈夫と言われました。すごくうれしくて泣きそうになりました。

 

 

どうかひとりで悩まないで

 

わたしには相談する方がいるのでとても救われました。その方に転院について報告した際、もし手術が必要な場合は、とても上手な先生もおられると聞きました。

 

今回の経験でわたしが思ったこと。それは、目的別に獣医さんを選んでもいいんじゃないか、ということでした。

今まではどちらかというと、1つの病院に通うことが普通だと思っていました。ずっと通っていると、カルテがあるし、うちの子のことを一番知ってくださっているのではないか、と思っていましたが、人間の場合はかかった病気によって選ぶ病院が違いますが、犬の場合は専門の病院はほとんどありません。

 

残念ながら愛犬は話すことができません。どこかが痛くても、それを直接わたしたちに訴えることができないんです。愛犬の健康を守るのは、飼い主のわたしたちが日頃の様子と変わったことがないかを気づくこと以外に早期発見することは難しいんです。それにもし誤診であっても、セカンドオピニオンを受けなければ、それが誤診だと気づくこともないままかもしれません。

 

困った時に相談できる相手がいれば、いろんな選択肢を考えることができます。でも周りに相談相手がいない飼い主さんの場合、かかりつけの先生の意見を信じるしかないかもしれません。

 

もし今わたしと同じようなお悩みをお持ちの飼い主さんや、もし病気で通院しているけどなかなか改善しないという飼い主さんがおられたら、セカンドオピニオンを受けることと、SNSでもなんでもいいので、他の飼い主さんと意見交換する場をつくられることをお勧めします。

 

愛犬を我が子として愛する飼い主同士、助け合うことができたらと思っています。

 

 

ライター:Madam osada

 

 

【多頭飼育】チョコmamaさんちのWANパク5兄弟!

愛犬情報

犬種:Mダックス(スムース4WAN&ロング1WAN)

 

虹の橋組:チョコ(12歳8か月)・ミルク(10歳6か月)

 

我が家のWANパク達

麦:2歳。WANパク5兄弟のリーダー。(レッドスムース)

チップ:2歳。麦ちゃんと同じショップ出身。(チョコタンスムース)

ベビー:保護犬。3歳。(イエロースムース)

モナカ:保護犬。6歳。(ブラタンスムース)

ショコラ:12歳。唯一のロング。実家から引き取り。(チョコダップルロング)

 

 

笑顔が絶えない毎日。多頭飼育のメリット。

 

我が家は私とパパ、そして5匹の可愛い愛犬たちと暮らして居ます。
19歳と21歳の息子が二人いますが、社会人になり一人立ちし、手を離れて暮らして居ます。
WANパク5兄弟たちは、ショップの奥に劣悪な環境で居させられた子や、保護犬カフェから引き取った子、実家から引き取った子など、様々な理由で家族になった子たちです。

 

メリットは頭数分の幸せや、楽しさがあること。
それぞれの個性があって、性格や仕草もバラバラで同じことは無く、それぞれが可愛いこと。
日中仲良く寄り添って寝ている姿を見ること。
そしてやはり、犬同士で遊んでいる姿を見られることが、一番良かったなぁ~と感じます。
家事等していて、構ってあげられない時、じゃれ合っている姿を見て幸せを感じています。

 

 

多頭飼育のデメリットは?

 

実は私は特に感じたことがありません。
メリットばかりで日々生活しています。

ですが強いて言うならば、当たり前ですが頭数分のお金やお世話の手間がかかります。
現在、私たちは夫婦だけの生活になりましたので、時間やお金を子供にかけることがなくなり、その分を犬たちにまわすことが出来ています。

犬を飼っている方なら、いつ頃何にいくらかかるか等は、突然の病気以外の予想はつくかと思います。
当然ながら、オヤツ代・ご飯代・ワクチン代・フィラリア予防代等、我が家は単頭の家庭の5倍の費用がかかることになります。勿論手間も5倍です。

 

私の場合、私が動物病院勤務のため、お留守番が心配な時は一緒に出勤できる環境にあるので、多頭飼いができるのかもしれません。

 

WANパク達の生活の様子

 

 

5匹の愛犬との生活は、彼らの事を優先に考え、様々な工夫をしています。

お留守番時・入浴時など、人が同じ空間にいない時はゲージに入れる。
→誤飲・誤食や喧嘩などを避けるため
フリースペースを作る。
→1階のリビングは犬達の自由な空間にしています。
なるべく家具を少なくし、お散歩に行けない時も走り回って遊べるような空間づくりを心掛けて居ます。
就寝時はゲージに。
→私達人間と犬達がお互いゆっくり眠れるためにと、犬同士安心できる空間を作るため、全員個々のゲージに入っています。そして私は犬達に囲まれるように、ゲージの中心にお布団を敷いて就寝しています。

*麦ちゃんだけはショップ時代、狭いキャリーに長時間押し込まれていたトラウマなのか分かりませんが、私がいない時にゲージに入れると不安がり、血が出るほどゲージをガリガリしてしまうので、イタズラする様子も全くないことから夜の就寝以外はオムツ着用の上フリーです。

躾に関しては、かなり自由な生活をさせていると思います。
我が家は全員が未去勢の男の子のため、マーキングの嵐です。
そのため、オムツ着用です。
オムツは慣らしておくと、外出時もオムツを気にすることなくお出かけすることができて楽です。

 

犬達の関係ですが、犬社会では”お家に来た順番”ではなく、”犬同士で”リーダーが決まります。
そこは目を離さず、毎日観察して人間側が理解する必要があると思います。
我が家では現在のWANパク兄弟の中で、二番目に来た麦ちゃんがリーダーなので、すべてその子から先にしています。
そして、麦ちゃんのおかげもあってか、喧嘩することなく、上手く生活していると思います。

多頭飼いのため、ご近所の方には御迷惑をおかけしていることもあるかと思います。
お外でご近所の方と顔を合わせた時には必ず「いつもうるさくて、ごめんなさい」とお話ししていますが、皆さん「全然大丈夫よ~。今2匹?!」なんて言ってくださるほど、ご近所の方には恵まれています。

 

多頭を考えている人へ

 

あくまでも私個人の考えですが、「先住犬が寂しそうだから」との理由でのお迎えは止めたほうがいいと思います。
飼い主様の愛情が足りていれば、寂しさは無いと思うからです。
またお留守番の時も、寝ていることが多いと思うので「お留守番で寂しいから」も無いと思います。
私が多頭を決めたのは、チップがドッグラン等に行った時に楽しそうにしている姿を見たからです。
その姿を見て、麦ちゃんをお迎えすることを決めました。

 

飼い主様も、多頭飼いのメリット・デメリットをよく理解し、色々調べて知識を養ってからお迎えした方がいいと思います。私も色々調べて勉強しました。
犬は元々群れで暮らしていたので多頭飼いはできる。
”初対面で流血騒ぎにならなければ、相性は悪くない。”ーー勝手なmamaの考えです。

 

ですがその反面、多頭には向かない子が居るのも事実です。
先代のチョコちゃんと暮らしている時にミルクを迎えましたが、チョコちゃんはあまり嬉しそうではありませんでした。
その時に「寂しいから」と迎えるのは良くないことだと学びました。
結局、当時私が入院してしまい、ミルクを実家に預けたら、実家の両親がミルクを可愛がるあまり返して貰えなくなってしまったのですが、ミルクも喘息があったので多頭飼いより、一人の落ち着いた生活のほうが良かったようでした。

 

その子その子の寿命はわかりません。
たとえ短命であっても、生きている間に犬らしい生活をし、「幸せだったなぁ」と感じて虹の橋に渡ってくれればいい。
ーー私たち夫婦の考えです。

 

毎日悔いの無いよう、全力でこの子たちを愛しています。

 

 

ライター:チョコmama

 

 

元保護犬モナカのフィラリア症

愛犬情報

犬種:Mダックス

病名・症状:フィラリア症

発症の経緯:お迎えする前からかかっていた。

治療法:投薬

 

 

初めて目の当たりにした、フィラリア症

 

私は5匹の愛犬達と暮らして居ますが、その中の子の1匹、6歳のモナカは保護犬カフェ西八王子店卒業生で元繁殖犬です。
初めてモナカを見たのは保護犬カフェ西八王子店のデビューツイート。
パパは写真を初めて見た時から一目惚れしていました。

お迎えするつもりでいざ会いに行くと、「フィラリア陽性」と記載されていました。
正直、当たり前にフィラリア予防をしている時代。
フィラリア陽性の子を見たことがなく、まったく知識もなかったので、お恥ずかしい話「この子、フィラリアなんだ。」と思ったくらいでした。

 

 

フィラリア症とは

 

蚊を介し、「犬糸状虫」と呼ばれる寄生虫が起こす病気です。
犬の心臓や肺動脈(眼球内や脳に迷入する例も)に寄生して犬の体内で繁殖し、増えてしまいます。
フィラリア虫は成虫になると、なんと30cmにも成長してしまう糸状の寄生虫です。
フィラリアが寄生し、血管に詰まったりすることで血液の流れが悪くなり、様々な障害が出現します。
放置すれば死に至る場合もある、恐ろしい病気です。

 

初めは軽い咳から始まり、次第に元気がなくなり、肺や心臓に異常音が出始め、呼吸困難になり、末期は肝臓が肥大したり、腹水がたまってきます。
動物病院などでお腹の膨れた犬の写真や、心臓の中に糸状の虫がビッシリと詰まった写真を一度はご覧になったことがあるのではあるのではないでしょうか?
フィラリア症は放置し続けると、最終的に失神を起こし死亡してしまう、犬にとってはとても恐ろしいものです。

 

ですがフィラリア症は月に一度の予防薬でとっても簡単に予防することが出来ます。

 

モナカの場合

 

 

モナカをお迎えした時点で、エコー検査を行なった結果、心臓には既に何匹かの成虫がいました。

成虫を駆虫する事は出来ません。
ですから、成虫の寿命が尽きるのを待つか、取り出す手術しかありません。

現在の治療としては心臓にいる成虫に雄・雌いた場合、卵を産み増えることが無い治療をしています。
小虫を駆虫しながら、成虫にも少しダメージを与えるお薬の投薬です。
そして半年に1度エコー検査をして経過を観察しています。
今の時代、東京近辺ではフィラリア陽性の子を診たことがない獣医師も多く、成虫を取り出す手術は経験もないため、治療の選択外でした。

心臓にも成虫が居るため、長時間のお散歩はカートを使用するなど、なるべく心臓に負担のかからない生活を心がけています。

 

 

必ず毎月の投薬を!

 

1度ダメージを受けた心臓は陰性になっても元に戻ることはありません。
陰性になるまで、長期間かかります。
大事な愛犬が苦しんで苦しんで苦しみながら亡くなっていく姿を想像してみて下さい……。
毎月高いお薬ではないと思いますので、フィラリア予防は必ずして頂きたいと思います。
毎月トリミングをしている方は、トリミングと同時にお薬を飲むと飲み忘れがないと思います。

 

現在のモナカは、特に症状は出ていませんが、毎日1日2回のお薬+週1のお薬。
同じ空間での多頭飼いも出来ますよ。

 

 

 

ライター:チョコmama