【ドッグフード】我が家のドッグフードの選び方

愛犬情報

犬種:ビーグル

病名・症状:持病なし 胃腸が弱くよく吐いたりえずくことが多い

発症年齢:診察を受けたのは2年前

対処法:2019年9月より消化酵素配合のフードに切替

 

 

食べるもので体の質は変わる

 

ドッグフードを選ぶ基準は飼い主さんによって違います。

我が家では、パピーの頃からプレミアムフードといわれるフードを選ぶようにしていました。それは、食事の質で体の質が変わるということを知っていたからでした。

クリンを迎えた約20年前はフードの種類は少なく、当初プレミアムフードといわれていたのはロイヤルカナンかヒルズくらいでした。

最近は多種多様のフードがたくさんのメーカーから出ています。アレルギーなどに配慮できるオーダーメイドのフードや、持病がある子用の療養食、手作りのフードに混ぜて使うたんぱく質や乾燥野菜など、どれを選んでいいか迷われている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

添加物のことや原材料表示など、見方がわかると選択肢も変わります。参考までに、自分の経験と知識を元にした我が家のドッグフードの選び方を紹介させていただきたいと思います。

 

 

知らないと怖い!原材料表示の見方

 

フードを選ぶ時、必ずチェックするものがあります。それはパッケージ裏面に書いてある「原材料表示」です。

前職はメーカー勤務で食品やサプリメントを開発する業務に携わっていたこともあり、原材料や添加物等について多少知識を持ち合わせていたので、原材料表示は必ずチェックしています。

原材料表記の表現にはルールがあります。うちの子に与えている消化器サポートのフードの裏面表記を参考に説明をさせていただます。

表記は含まれている量が多い順から記載されています。一番多く含まれているのが「米」で、次に「魚粉」となります。(余談になりますが、加水分解されたものは体によくないと聞いたことがありますが、信頼している病院で聞いたところ問題ないといわれました。今のところえずきもかなり改善されています。)

それよりも絶対に避けた方がいいものがあります。それは「肉類」という表記のあるフードやおやつです。

ホームセンター等に大袋で売っているフードは、たいてい「肉類」が一番上に書いてあります。実はこの肉類というのは「畜肉」といわれるもので、人間は決して食べてはいけない肉だということです。

たとえば鶏肉の場合は鶏肉、豚の場合は豚肉と表記されます。しかしこの畜肉といわれるものは、何の肉か、どの部分の肉かもわからないんです。

そして畜肉の多くは、汚染されたものや加工してあるもの、ここに書くのもはばかるような肉も含まれるといわれています。もちろんすべてが悪いものではないと思いますし、人間が味見をして大丈夫であれば何の問題もないと考えています。
これも知っておいていただきたいのですが、加工された肉には添加物が含まれていても、無添加と謳えるそうです。
これ、ご存知ない方が多いのではないでしょうか。

肉類という表記そのものが加工されている肉であるという表記であるため、加工する過程で使用した添加物については表記する必要がないそうです。

そして怖いのは、この表記ルールを知らないとうっかり添加物の入ったものを食べさせてしまう危険性があることです。実は私も失敗したことがあります。ドライフードにかけて使用するパウチタイプのウェットフードがありました。その商品は表側にでかでかと「無添加」と謳ってありました。ところが裏面を見るとしっかり「肉類」と書いてありました。

食の細い子や食べムラ・食い渋りのある子の場合、食いつき改善のためにドライフードの上にこういったトッピングをされることもあると思いますが、もし無添加がいいという場合はぜひ裏面を確認してみてくださいね。
ただ、無添加のものは香りも弱く、食いつきや添加物を使用しているものの方がよかったりしますから、主食のドライフードは無添加のものにして、トッピングなどは食いつき重視されるものありだと思います。

ちなみに我が家の場合は食いつきを重視していたので、主食のドライフードは無添加でヒューマングレードのものを使い、トッピングは添加物を使用したトッピングを使用していました。

 

 

添加物は摂りすぎ注意

 

添加物には様々な種類があります。中には害が少ないものもあれば、体調に大きく影響するものや、摂りすぎた場合体に不調をきたしてしまうものもあります。決してすべての添加物を否定するつもりはありませんが、できるだけ避けた方がいいのは間違いありません。

わたしたちが毎日外食でハンバーガーばかりを食べ続けたらどうなるか…を想像していただくとわかりやすいと思います。実際に若くして亡くなってしまわれたケースもあるとニュースになったこともあります。

こういう話をすると、添加物は悪という話になってしまいそうですが、必要最低限であればさほど問題はないと考えます。

例えば上記画像。これはうちの子に与えているおやつですが、原材料表記のところには「豚耳」とだけ書かれています。商品名のところに保存料・酸化防止剤・保湿剤・着色料・発色剤・甘味料・香料不使用と謳っています。これは非常に安心できるおやつだといえます。

ただし、開封したら必ず冷蔵保存となりますし、賞味期限も短くなっていますので、早く食べさせてしまわないと酸化してしまう恐れがあります。

このように、添加物不使用のメリットもあれば、デメリットもあります。

ワンコのフードもおやつも選ぶのは飼い主であるわたしたちです。体の小さな子ならば、無添加のものならできるだけ小分けしてあるものにしたり、大袋なら保存料や酸化防止剤など、できるだけ天然由来のものを使用したものを使うとより安心できます。

そして非常に毒性の強い「危ない添加物」を避ける、量を減らすだけでも大切な我が子の健康を守ることができます。

 

 

これはクリンが食べない時、非常にお世話になったジャーキーの裏面表示です。

最初の砂肝以外はすべて添加物です。ソルビトール・グリセリンは保湿性の向上、プロピレングリコールは防腐剤として添加されており、これらは人間用でも使用されている比較的毒性の低いといわれる添加物です。
ここで見ていただきたいのは一番最後の「発色剤(亜硝酸ナトリウム)」。

実はこの亜硝酸ナトリウムは、食品添加物の中でも急性毒性が非常に強く、肉や魚に含まれるアミンと結合すると発ガン性物質になるといわれています。

 

我が家のクリンは19歳で大往生してくれましたが、16歳頃からずっと食べムラ・食い渋りに悩まされてきました。
ある時、クリンが全然食べてくれなった時がありました。病院で血液検査をしてもらってもどこも問題なし。困り果ててホームセンターに駆け込み、何か食べてくれそうなものを物色している時、このジャーキーが好きだったことを思い出しました。背に腹は変えられず、即購入。クリンは封を開けた瞬間から大興奮で、一気に3つほど食べたほどでした。そしてこの日と翌日の2日間、このジャーキーしか口にしなくなりました。

翌日、またクリンの様子がおかしいと感じ、病院に駆け込んで血液検査をしてもらったところ、GPTが1000オーバーになっていました。

たった1日でこれほどまで数値が上がったことに驚きましたし、他のものを一切食べないとかなり肝臓に負担がかかってしまうのだということが身に染みてわかりました。GPTが上がったのは、体力が落ちていたことや体調がすぐれなかったことも影響していると思いますが、数値が跳ね上がったことは事実です。

 

添加物の中にも、酸化を防ぐための酸化防止剤や食欲をそそるための香料など、ワンコのための添加物もあります。酸化した食べ物は体に非常に悪いですし、保存料の入っていないものは日持ちしないためすぐに使いきらないといけなくなります。また食欲を促進させてくれる香料などは、食べムラや食い渋りのある子には強い味方です。

でも発色剤は、飼い主さんに買ってもらうために使われているんですよね。

犬は色で食べ物を選びません。発色剤の使われているものは、たいていとても綺麗な色をしています。それは飼い主さんの購買意欲をそそるために色付けされていることが多く、決してワンコに必要なものではないんです。

犬に必要な添加物は仕方ないとしても、犬に必要のない添加物はできるだけ避ける方が、ワンコの体を守ることができますし、何より医療費の節約になります。

ちなみに肝臓や腎臓に問題ある子の場合は、できるだけ無添加のものを使用することをおススメします。

 

添加物は毒です。決して体にいいものではありません。

体内に入った毒素を代謝するのは肝臓と腎臓です。

肝臓は、栄養素を代謝したり解毒する働きがあります。腎臓は老廃物など体にいらないものを、尿と一緒に体外に出して体をきれいにしてくれます。どちらの臓器も、体に入った毒を分解したり排出してくれるのですが、肝臓や腎臓の働きが悪くなってしまうと老廃物が体内に残り、蓄積されていきます。これが病気の原因になってしまいます。

特に腎臓の細胞は再生しないため、一度悪くなってしまうと二度と戻ることはありません。

肝臓疾患や腎臓疾患のある子には、添加物はできるだけ避けてあげる方が安心です。

 

 

大切な我が子の健康を守るために

わたしが一番意識していること。それは「今、自分ができることをする」です。

過去を振り返ると、後悔はいっぱいあります。もっとこうすればよかった、ああすればよかったと、正直今でも思います。

でも、過去はどうすることもできません。なので、今できることをやる。一生懸命やって後悔のないようにする。

実際、どれだけ気をつけていても、絶対に病気にならないということはありません。どれだけ気をつけていても、どうすることもできない場合もあります。
でも神経質になって、あれはダメ、これもダメ!となってしまうと、食べるものが選べなくなってしまいます。
実際人間でも、すごく健康に気をつけていても病気になってしまわれる方もいらっしゃいますし、体に悪いことばかりしていても、健康で長生きされる方もいらっしゃいます。

大切なのは、バランスだと思っています。

添加物も多少は仕方ない。その代わり、できるだけ害のないものを選ぶようにする。
野菜や果物、たまには食べさせる。
手作りフード、できる時は作る。

そして何より、食べることはペットにとっては一番のお楽しみ!食事は幸せな時間、食べることを共に楽しむ!
うちの子はよく吐くんです。一通り検査をしてもらいましたがどこも異常なし。もしかしたら喉が弱いのかと思いましたが、それも問題なしでした。

なので消化酵素が配合されている今のフードを選びました。
このフードにしてから、確かに吐く回数はぐんと減りました。今のところ不具合もないので、当面このフードのお世話になろうと思っています。

飼い主さんによって考え方は様々だと思いますし、フードの選び方もそれぞれだと思います。

もし今どのフード・おやつにするか迷っておられたら、パッケージの裏面を見てみてくださいね
皆様のおうちの大切な子たちが、いつまでも元気で健康でありますように。

 

 

 

ライター:福井 惠子

 

 

【ドッグフード】愛犬の「食」を考える(2)~添加物とうまく付き合おう

わたしたちの体は、細胞でできています。細胞は水分やタンパク質などで構成されています。細胞をつくるのは口から入れる栄養素で、細胞の質~体の質といえます。

質の良い(丈夫な)体をつくるには、質の良い栄養素を摂ることと、バランスの良い食事を摂ることががとても大切です。

摂れたての野菜や魚など新鮮なものをずっと摂れるならいいのですが、実際非常に難しいです。

そこで、生ものを腐りにくくしたり、そのままではおいしくないものをおいしく感じるようにするために、「添加物」を使用して食品を加工しています。

添加物=体に悪いもの、と思いますが、添加物にもいろんな種類があります。今回は自分がドッグフードや犬用おやつを選ぶ時に気をつけていることをお伝えしたいと思います。

 

 

食品表示法について

 

冒頭でもお話しましたが、口から入れるもので体の質は大きく変わります。これは人間も愛犬も同じ。ペットブームと共にフードの質は格段に上がり、中には人間が食べても問題ないヒューマングレードと言われるフードもあります。ペットフードの質が上がったことで、10年前と比べて犬の寿命は飛躍的に伸びています。

しかし、質の良いドッグフードや犬用おやつがある一方で、人間が食べることが禁じられていて、人用としては決して使用できない添加物を使った安価なフードもあります。

 

食べ物は、「食品表示法」という法律で守られています。食品表示法とは、消費者が食品を安全に選択し摂取できるよう決められた法律で、名称・アレルゲン・保存方法・消費期限・原材料・添加物など、食品を加工する際に使用したものを表示しなければならない、というものです。


食品の表示は、これまで複数の法律に定めがあり、非常に複雑なものになっていました。このたび、食品衛生法、JAS法(旧:農林物の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)及び健康増進法の3法の食品の表示に係る規定を一元化し、事業者にも消費者にもわかりやすい制度を目指した「食品表示法」が平成27年4月1日から施行されました。

参考文献:食品表示法ができました! 東京都

 

ちなみにペット用フードは別に法律があります。それがペットフード安全法といわれるもので、管轄は環境庁になります。


愛がん動物用飼料(ペットフード)の製造等に関する規制を行うことにより、愛がん動物用飼料の安全性の確保を図り、もって愛がん動物(ペット)の健康を保護し、動物の愛護に寄与することを目的とする。

参考文献:ペットフード安全法の概要(環境庁)

 

昔と比較すると、ペットの位置づけはかなり向上していると思いますが、ペットフード=「飼料」なんですよね。これをみると、まだまだペット=家畜という感覚が強いと感じてしまいます。

 

 

食品表示と添加物

 

フードを選ぶ時、必ずチェックするものがあります。それはパッケージ裏面に書いてある「食品表示」です。

2009年6月に施行されたペットフード安全法は、ペットフードの製造に使用した添加物の記載が必要ですが、加工した肉などに含まれる添加物の表示は義務付けられていません。

言い方を変えれば、その商品の製造の段階で使った添加物しか表示しなくて良いということなので、加工肉を加工する過程でどれだけ添加物をつかっていても、それは一切表示しなくていいんです。

関連記事:【ドッグフード】愛犬の「食」を考える(1)~わたしのドッグフードの選び方

 

 

 

ペット用フードには、人用食品では使用が禁止されている添加物が使われていることがあります。

こちらは我が家の愛犬クリンが好んで食べる、ある大手メーカーの砂肝ジャーキーの表示です。

 

砂肝以外は添加物であることがわかります。

ソルビトールは甘味料として、グリセリンは保湿剤・軟化剤・保湿剤として、プロピレングリコールは保湿剤・乳化剤として、リン酸塩は結着剤・乳化・変色・沈澱・乾燥防止、味の調和、食感向上として、亜硝酸ナトリウムは発色剤として使用されています。

この中で毒性が強いといわれているのが、亜硫酸ナトリウムです。

亜硫酸ナトリウムは、「発色剤」です。発色剤とは、綺麗に発色させるための添加物です。では何のために綺麗に発色させているのでしょう?

 

答えは、商品を購入する「飼い主向け」なんです。犬にとって匂いは重要な情報ですが、色は犬にはあまり関係ありません。犬にとって必要な添加物ではなく、ただ人間が見て「おいしそう」に見えるために使われているんです。

このように、品質保持等の必要な添加物ではなく、犬にとって不必要な添加物はできるだけ避けた方がいいと考えます。

 

添加物すべてを否定してしまうと、市販されているフードやおやつなどから選択するのは非常に難しくなります。すべてを手作りフードでまかなうとなると、飼い主さんの負担はかなり大きくなります。必要な栄養素をすべて把握し、愛犬の体重に合わせて配合し…と考えただけで大変だとわかります。

愛犬に健康で長生きしてもらうためには、良いフードを選ぶことと、添加物とうまく付き合うことだと考えています。

そのためには添加物の危険性を知ること、それは本当に必要なものなのか、を考えることが重要だと思っています。

 

 

 

避けた方がいい添加物

 

高い発ガン性の添加物は、石油でできているものもあります。中には工業用機械に使う油が、ペット用食品の添加物として使われていることもあります。

最近のペット用食品は、無添加や添加物ゼロといったキャッチを売りにしている商品が増えています。これは以前の記事にも書きましたが、裏面の食品表示を確認し、肉類やミート・ミール系が使われていたら、やめた方が無難です。

 

添加物にも危険性が低いものから高いもの、また全く必要のないものもあります。ここでは、避けた方がいいといわれる、体に毒になってしまう添加物を紹介します。

 

亜硫酸ナトリウム(発色剤)

 

発色剤は、食品添加物の中でも急性毒性が非常に強く、肉や魚に含まれるアミンと結合すると、ニトロソアミンという発ガン性物質になる可能性が高いそうです。

少量をたまに摂るくらいならさほど問題はないと思いますが、摂り過ぎは病気の原因になることもあるので気をつけた方がいいです。

※現在は、人間用食品では使用を制限されているようです。

 

合成着色料

 

これは石油由来の「タール色素」といわれるもので、タバコの発ガン性物質のタールのことです。着色料は人が見ておいしそうな色にするために使われていて、これも犬には全く必要のない添加物です。

赤色〇号、黄色〇号、青色〇号などは、すべて合成着色料です。

 

ソルビン酸・ソルビン酸カリウム

 

これはよく使われている保存料ですが、ガンや免疫障害の原因になるともいわれています。亜硝酸ナトリウムと一緒にとると発ガン性のリスクが高まる疑いもあるといわれています。

保存料が入っていないと、日持ちしなくなります。しかし安価なおやつなどには、亜硫酸ナトリウムとソルビン酸どちらも添加されている場合があります。

 

 

質と値段

 

今回ご紹介したのはごく一部のもので、他にも毒性のあるといわれる添加物はたくさんあります。

こんなに危険性が高いのに、なぜ使われていのか。それは、原料の値段が安いからです。

無添加のジャーキーなども一時よりかなり安価になり、ホームセンターでもたまに見かけますが、圧倒的に安いのは有名ペットメーカーの肉類などを使ったおやつです。

本当は体に害の少ない、植物由来の酸化防止剤(ローズヒップなど)などを使っていると安心なのですが、ローズヒップという原料そのものが高い、成分を抽出したり精製するのに手間がかかる…このような理由から、原料の値段はグンと高くなってしまいます。

 

たまに食べるおやつに多少添加物が含まれているくらいなら、目くじらをたてる必要はないと思いますが、主食であるドッグフードは、ハイリスクな添加物が入っていないものを選ぶ方が、病気になるリスクが圧倒的に低いといえます。

一番安心できるのは手作りですが、犬に必要な栄養素を全て数値化し、それを食べ物に置き換えて量を算出し、それらをバランスよく配合して食べ切れる量にする…考えただけでものすごい手間と労力と時間がかかります。

そう思うと、やはりドッグフードはわたしたち飼い主にとって、とても便利なんですよね。

 

 

添加物とうまく付き合おう

 

体は毒を分解し、排泄物として体外に出すようにできています。

しかし毒性の高い添加物を毎日摂り続けると、毒素を分解・排出する肝臓や腎臓に負担がかかり、肝臓疾患や腎臓疾患になる可能性が高くなります。

おやつは毎日与えるわけではありませんが、主食となるドッグフードはできるだけ質の良いものを与える方が、シニア・ハイシニアになった時に変わってくると考えています。

病気になるのは、様々な要因があります。遺伝性は避けられませんし、シニアになれば様々な不具合が出ますす。どれだけ気をつけていても、絶対に病気にならないという保証はありません。食事だけが病気の原因ではないと思いますが、人間でも添加物まみれの食事をずっと続けていると病気になったりします。

 

我が家では食べるものはかなり気をつけていましたが、それでもクリンは14歳で胆泥症になりましたし、ニコは12歳で乳腺腫瘍の手術をしました。

 

口から入れるもので体の質は変わります。

毎日食べるフードを見直す、たったこれだけでも病気のリスクをかなり減らすことができると思っています。

あまり神経質になりすぎて、あれはダメこれもダメ…になると、食べるものがなくなってしまいます。うちのクリンも、食べムラが出ると、加工してあるおやつを食べたがりますし、食べムラが出た時のために亜硫酸ナトリウムや香料の入ったおやつを常備しています。

 

加工食品は、無添加のものより断然美味しいんですよね。なので用途に応じて使い分けるなど、バランスで考えるようにしています。
添加物も多少は仕方ない。その代わり、できるだけ害のないものを選ぶようにする。

食べムラのある時は、食べることを最優先し、添加物を使っていても嗜好性の高いものを使う。でも毎日食べるドッグフードは、極力添加物をを避け、害の少ないものを選ぶ。その時々の体調や状態により、うまく付き合っていこうと思っています。

 

体の質は食べるもので決まる。これはわたしたち人間も動物も、基本同じです。年齢と共に代謝は落ち、毒素や不要な老廃物がどんどん体内に蓄積されていき、それが病気の元になってしまうこともあります。わたしたち飼い主ができることの中でも、愛犬の食生活は健康に直結することです。

 

可愛い我が子に元気で長生きしてほしいのは、飼い主みんなの願いです。

 

よかったら、フードやおやつの裏面をチェックしてみてくださいね。

 

 

ライター:福井 惠子

 

関連記事:【ドッグフード】愛犬の「食」を考える(1)~わたしのドッグフードの選び方

 

 


【ドッグフード】愛犬の「食」を考える(1)~わたしのドッグフードの選び方

我が家の愛犬クリンは、14歳になるまで持病というものがありませんでした。また次女のニコも12歳で乳腺腫瘍がわかるまでは元気いっぱいでした。

「その歳まで大病していないなんて、いいね」「どんなことに気をつけていたの?」

そんな風に声をかけていただくことがあります。すごく特別なことをしているわけではないのですが、気をつけていたのは「食べるものを選ぶ」ということです。

とはいえ、すべて手作りで作っているとか、オリジナルで作ってもらっているとかそんな大げさな話ではなくて、自分の知る知識の中で、市販のドッグフードや犬用おやつの選ぶ基準を持っているだけなんです。

 

 

原材料表記は必ずチェック

 

前職で人間の体のしくみなどを勉強していて、そこでサプリメントや健康食品などの商品開発に少し関わることがありました。その際原料メーカーの方から、原材料や原材料表記などについて教えてもらいました。そこでそれまでほとんど知らなかったいろんなからくりがあるということがわかりました。

それ以来、ドッグフードやおやつなどを買う時には必ず「原材料表記」をチェックするようになりました。

 

この原材料ですが、知るととても恐ろしいものもあります。我が家でよく使っているドッグフードの原材料表記を参考にしてみます。

原材料は、多く含まれる順に記載されています。

このフードの場合、一番多く含まれているのが「子羊肉」、次いで「米」「玄米」となります。

このフードを選んだのは、食用肉が使われていること、原材料の中に毒となる添加物が含まれていなかったからです。ハイシニアでも食べやすい超小粒サイズだったのもありがたかったです。

健康の基本は「食べること」「出すこと」「運動すること」です。これに気を付けるだけで、体の状態はかなり変わると考えています。

 

我が家の長女クリンは15歳から強い食べムラがあり、食べてくれるドライフードがなかなかありませんでした。嗜好性の高いフードは大抵添加物が入っていて、それでもなかなか食べない状況だったので、無添加のプレミアムフードはまったくといっていいほど食べてくれませんでした。

お菓子等と一緒で、無添加の味付けの薄いものより、味のしっかりした強い香りのお菓子の方がおいしく感じます。クリンの場合もそうで、シニアになって匂いにも鈍感になっていたこともあり、好んで食べるのはいわゆるジャンクフード的なジャーキーなどで、一時ドライフードはほど食べませんでしたが、このフードは奇跡的に食べてくれましたので、とても安心したことを記憶しています。

 

 

原材料表記のルールを知ろう

 

「添加物は体に悪い」と言います。

できれば摂りたくない添加物ですが、全く使わないとなるとそれはそれで結構大変です。例えば保存料が入っていないと日持ちしませんし、酸化防止剤が入っていないとすぐに酸化してしまいます。

我が家のクリンは肝臓が弱く、何かあるとすぐに肝臓に影響が出てしまいます。食べムラが絶好調の時は、かなり偏った食生活で、その頃は「食べるものなら何でもいい」と思っていました。

実際クリンが好んで食べたのは、添加物たっぷりのジャーキーでした。

 

愛犬用のフードやおやつなどには、添加物が使われているものがたくさんあります。

ホームセンターやスーパーで売っているフードやおやつは添加物が入ったものが多いですが、これはおそらく価格の問題だと思います。ペットショップなどでは「こだわりのフード」や「プレミアムフード」などをコーナーを設けて置いているところも増えてきていますが、一般に売っているフードの2倍以上の値段のものがほとんどです。

 

ホームセンターにも「無添加」を謳っている商品はありますが、原料に加工食品が入っている場合、加工の際に使用した添加物は、「表記しなくていい」ということになっています。わたし調べですが、無添加とパッケージに記載してある商品も、裏面を見るとほとんど加工食品が入っていました。

 

 

加工食品とは?

 

では加工食品について少しお話します。

たとえば「肉類」。これは肉そのものではありません。臓器・副産物なども使用した加工食品です。そして発色剤や着色料や香料など、加工する際に様々な添加物が使われているといわれています。

上の画像は、無添加を大きく謳っているドッグフードです。裏面表記を見てみると、肉類(鶏胸肉・ささみ・砂肝)となっています。

胸肉とささみと砂肝がミックスされているから肉類、と思ってしまいますが、これらを加工する際に使用している添加物は表記しなくてよい、ということなんです。もし添加物を使用していない場合は、肉類という表記にせずに、鶏胸肉・ささみ・砂肝、という表記になります。ということは、肉類に添加物を使用している可能性が非常に高く、全くの無添加であるとはいえないんです。

 

〇〇ミール〇〇ミート〇〇〇〇類調味料なども同じで、これらはすべて加工品であるため、残念ながらどんな添加物が入っているのかわかりません。(上の画像にも油脂類、とあります)

安いペット用食品の中には、工業用の油などを使用していることもあるそうですが、これも加工した原料に入っている場合、表記しなくても良いとされています。

 

わたしたち人間が、添加物が多量に使われている食べ物を長期間食べ続けると想像してみてください。ファーストフードや加工肉、コンビニ弁当やカップラーメンを食べ続けたらどうなるでしょうか。

忙しい時など、手軽に摂れる食べ物はとても重宝しますし、添加物が入った食べ物は嗜好性が高いものが多く、とてもおいしいんです。正直わたしも大好きです。

でもそればかりを食べ続けると、栄養バランスが悪くなります。吹き出物ができたり、下痢になったり、病気になることもあります。

 

これをドッグフードに置き換えて考えてみます。

先述した肉類・ミート・ミール等、よくわからない添加物が使われているドッグフードを与えるということは、知らずに加工食品を食べ続けるということになります。

ちなみに、人間用で使用禁止されている添加物が約300種類あるのに対し、ペットフードで使用禁止されているのは10数種類だといわれています。

使用禁止になるのは、発がん性などの強い健康被害の恐れがあるからです。

すべての添加物が悪いということではありませんが、健康被害の恐れがある強い毒性の添加物を避ける、また不必要な添加物は排除するだけでも、その後は大きく変わると考えています。

 

 

どんなドッグフードがいいの?

 

ドッグフードで一番安全なのは、「ヒューマングレード」のフードです。ヒューマングレードとは、人間が食べることのできる品質が保証されているものです。これは、裏面の注意書きを見るとすぐにわかります。

 

「これはペット用フードです」

「子供の手の届くところに置かないでください」

「子供がペットに与える時は必ず保護者監視の元で与えてください」

「ペット以外に絶対に与えないでください」

 

表現がどんどん強くなっています。表現が強い=人間が食べてはいけないものが多く入っている、というこで、人間に使用してはいけない添加物が使われているということがいえます。

注意書きにこのような表記がないものは、ヒューマングレードであるといえます。実際に犬用で販売されている商品の中にも、全くこれらの注意書きが入っていないものもあります。できるだけ品質の高いものを選ぶ、また表現が弱いものを選ぶ方がより安全性は高いといえます。

 

 

毎日食べるドッグフードは、できるだけ良いものを選ぶ方が先々病気になりにくい、と考えています。

我が家の愛犬は、ドッグフードはできるだけ安全性の高いものを選ぶようにしていました。クリンを我が家に迎えた頃は、プレミアムフードといわれるドッグフードは2~3種類しかありませんでしたが、その中で選んで食べさせていました。

 

とはいえ、我が家でも体に良いものばかりを与えていたわけではありません。

クリンの食べムラで毒性の強い添加物の入ったジャーキーしか食べなかった時のことです。丸2日そのジャーキーしか口にしないことがあったんですが、様子がおかしかったので病院に行ったところ、血液検査で肝数値が1000オーバーとなっていました。

今でもそのジャーキーは好きなようで、食いつきの悪い時などはお世話になることがありますが、そればかり食べるとどうなるかわかっているので、できるだけ使わなくて済むように気をつけています。

 

今ではたくさんの種類のプレミアムフードが出ています。ネット通販などが主流ですが、先述したように最近ではペットショップなどでも取り扱いが増えてきました。

もしフード選びに悩んでいるという飼い主さんがおられたら、一度ペットショップのドッグフードコーナーで、裏面の原材料表示を確認してみてください。肉類・ミート・ミール、~粉・調味料などの加工食品は、実に多くのフードで使われているということがわかります。

そして、表記順もぜひご確認ください。「肉類」が一番に書いてあるドッグフードは、極力避けた方がいいと思います。

 

 

日々の食生活で体の質は変わる

 

わたしたち人間は、食べるもので体を作っています。食べ物の質で体の質は変わります。それは犬もまったく同じです。

毎日家で作ったご飯を食べている人と、コンビニ弁当やファーストフード・お菓子ばかりを食べている人とでは、体の質は大きく変わります。ヒューマングレードのドッグフードを主食とする犬と、添加物が含まれるドッグフードを主食とする犬とでは、歳を重ねるにつれ体の質は大きく変わると考えています。

 

ドッグフードを選ぶ基準は人それぞれですが、多少値が張ったとしても、良いドッグフードを与えていると医療費はかなり軽減できると思います。少なくとも我が家の場合はそうでした。

プレミアムフードといわれるフードは、1㎏ 2000円~くらいの金額で、一般的なドッグフードはキロあたり数百円くらいのものもあります。これを食肉で考えてみてください。

プレミアムフードでも100g 200円です。一般的なフードだと、100g 数十円ということになります。肉の含有量は100%ではありませんし、加工する費用も入っているとしたら、どんな肉を使っているのか想像できると思います。

 

高いドッグフードは抵抗がある、といわれる方もおられますが、コンビニでお弁当を買っても500円くらいします。外食したら1000円はかかります。ドッグフードは小型犬の場合だと1ヶ月 5000円程度、1日に換算すると200円弱で病気になりにくくなると思えば、病院で1回の診察で5000円払うことを思えば、決して高くはないと考えています。

値段がすべてではありませんが、人間の食べるものを選ぶ時と同じ感覚で見てみてください。ある程度値段が高くても、食べるもので体の質が決まるとなれば、絶対に高い買い物にはなりませんし、医療費や体の不具合を鑑みても、トータルで考えれば結果安くつくと考えています。

高いドッグフードを食べていたら絶対に病気にならない、ということではありません。もちろん運動も必要ですし、シニア期に入ったら健康診断を受けて不具合をいち早く見つけることも大切です。ただ自分の経験上、良いフードを選んでいる方が病気になりにくい、と感じています。

 

愛犬が若くて元気なうちはトラブルも起こりにくいですが、シニア期になると、途端に様々な不具合が出始めます。できれば若いうちから良いものを与える方が、後々の結果は大きく変わると思っています。

 

ドッグフードも、今はたくさんのメーカーからいろんなものが出ています。犬種や体質、持病や体調によっても選べるので、うちの子にあったフードを選んであげてくださいね。

 

次回は、添加物についてもう少しお話させていただきます。

 

【ドッグフード】愛犬の「食」を考える(2)につづく

 

 

ライター:福井 惠子