愛犬情報
犬種:ミニチュアダックス
病名・症状:椎間板ヘルニア
発症年齢:7、8歳
発症の経緯:散歩中突然鳴いて立てなくなった
治療法:痛み止め注射、レーザー
前兆がなく、突然の発症
我が家には私達姉妹が子供の頃から共に暮らし、弟として可愛がっていた愛犬ダックがいました。
ダックが7歳か8歳の頃でしょうか、父がいつものようにダックと散歩をしていたら、ダックが突然「ギャンッ」と大きな声で鳴き、そのままその場にへたり込み立つことが出来なくなりました。
ダックは小刻みにプルプルと震え、大きな瞳をウルウルとさせて父を見上げていたそうです。
父は驚き、すぐに帰宅し動物病院に駆け込みました。
結果は椎間板ヘルニア。
それは、今まで私たちが考えたこともない病だったのです。
内科的治療を受け、回復
それからは通院での治療をすることになりました。
当時私達は今ほど多くの知識を持っていなかったし、インターネットにも疎かったために情報収集する術がなく、かかりつけの先生の言うことに、何の疑問を持つこともなく言われるがままの治療を受けました。
ただ、手術だけは避けたいという気持ちは家族全員が一致で感じていました。
私達姉妹は当時東京に暮らしており、広島の両親とは離れて暮らしていたので、ただただ祈るばかりでした。
病院では痛み止めの注射と、レーザーのようなものを数回受け、歩けるまでに回復しました。
治ってからだいぶ経ってインターネットで調べると、五段階あるステージのうち三段階目のステージだったことを知り、当時あれ以上悪くなることが無かったことを感謝しました。
椎間板ヘルニアのステージ
LV1:神経に異常はないが、背骨に痛みがあり、触られるのを嫌がる。
Lv2:後脚の麻痺があるが、よろけながらも歩行はできる。
LV3:後脚の麻痺があり、後足を動かすことが出来ても脱力があり歩行できない。
LV4:後脚が完全に麻痺し、皮膚を強めにつねっても反応が無い。自力で排泄できず失禁する。
LV5:後脚が完全に麻痺し、皮膚をつねっても、骨に刺激を与えても反応が無い。痛みを全く感じなくなる。
予防でやっていたこと
ヘルニアは治りましたが、先生には散歩はしばらく最低限にしてほしいと言われたので、ダックは散歩が大好きだったのですが、排泄を外でしかできなかったため朝と夕方に排泄をかねて10分ほど散歩をするだけになりました。
階段や坂道は極力抱っこしていましたが、歩きたがるので行きは歩かせて帰りは抱っこして帰ってくるようにしていました。
ダックは当時8.6kgと、肥満ではないもののガタイが良かったので重くてすぐに腕が痺れたものでした。
歩くのはダメでも、自然のサラダバー(雑草食べ)を楽しんで貰ったりとなるべく外に居させてあげようとしていたのを覚えています。
そのほか、夜は一緒に寝ていたのですが、それまではベッドで一緒に寝ていたのを、段差のない敷布団に変更したりしました。
飼い主さんに伝えたい事
ダックは、私たちにとって初めてのワンコで、私も家族もとても無知でした。
階段や坂道も普通に歩かせていたし、家では高さのあるベッドで一緒に寝ていたために、ダックは夜中に目が覚めた時に一人でジャンプして乗り降りしていました。
抱っこも、お尻は支えていたものの縦に抱いていました。
そのすべてを今は後悔しています。
もっと犬のことについて、ミニチュアダックスのことについて勉強をしていたら、日常的に予防してあげることが出来ていれば、ダックはヘルニアの辛さを知らずに済んだかもしれません。
先天的なこともあるし、気を付けていてもなることもあるかもしれません。
……だけど、可能な限り原因となりうる事を予防してあげられたらよかったなと思います。
今はダックは亡くなり、新しく弟犬として、同じミニチュアダックスの「そら」を迎えましたが、ダックとのことを教訓にして、横抱き抱っこ・階段や坂道を登らせない・後脚を鍛えるためのバランスボールレッスン・滑りにくいマットを敷くなど、沢山の予防をしています。
皆さんの愛犬がなるべく長く最後まで自分の足で歩けますように、少しでも参考になればうれしいです。
ライター:加藤姉妹