【老犬の病気】高齢犬の積極的治療のメリット・デメリット(2)

愛犬情報

犬種:ミニチュアダックスフンド

病名・症状:歯周病・子宮の不具合・ヘルニア

発症年齢:14歳~・15歳~・18歳

発症の経緯:14歳の時突然右頬が腫れあがった

治療法:投薬~歯石除去&抜歯手術・再生医療

 

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術前検査~手術当日

 

転院先の病院は、しっかりと検査をして状態をできるだけ正しく知る、という方針でした。

血液検査・エコー検査・心電図・血圧・CT・レントゲンなど、ありとあらゆる検査をしました。CTの結果、中度の水頭症であることがわかりましたが、当時は特に症状が出ていなかったため経過観察となりました。そして心電図で不整脈があることがわかりました。

歯の状態も悪かったのですが、何よりも子宮の方が問題がありましたので、今回は子宮摘出がメインで、心臓の状態によっては命優先で歯は治療できないかもしれない、といわれました。

そして麻酔に耐えうるかどうかの判断が必要となりました。ホルター心電図を装着して24時間の心臓の動きを確認することになりました。検査の結果、不整脈はあるものの、それ以外は大きな問題はないとの診断でした。

一通りの検査結果、現段階ではおそらく手術はできるであろう、との判断となりました。

とはいえクリンはまもなく18歳を迎える超高齢。年齢を考え、何かあった時にすぐに対処できるよう、他の手術の予定があまり入っていない日にしますとのことで、手術は2017年11月3日に決まりました。

 

早く手術を受けて楽にしてあげたいという気持ちと、もしかしたらそのままということもあるかもしれないという気持ちで、落ち着かないままいよいよ手術当日を迎えました。ワンワンラボライターの奥村さんが、わざわざお守りを送ってくださり、毎日手を合わせ、手術当日もポケットに忍ばせて持っていきました。

当日は血液検査と、麻酔で心臓が弱った際に使用する強心剤のテストと、血液凝固検査を受け、すべてパスしました。

麻酔が効くまでに30分、処置に最低30分はかかるだろうとのことで、早くて1時間くらいで出てくるといわれ、抱っこされて連れていかれました。

 

待っている間、ずっとお守りを握りしめ、無事を祈っていました。

病院の外で待っていたら、1時間立たずに看護士さんが呼びに来てくれました。看護士さんに抱えられて戻ってきたクリンは、まだ麻酔が効いて朦朧としていました。口は開いていて血を出していて、初めて見る姿にこのままどうにかなってしまうのでは…と思いました。この病院は基本飼い主がそばについているという方針でした。初めて見る術後すぐの朦朧としている状態は、本当に怖かったです。

体温が35℃台に下がっていたため、ヒーターと暖房と電気ストーブとドライヤーでクリンの体を温めてもらいました。ほどなくして声を上げ、顔を下に敷いていたバスタオルにこすりつけだしました。先生が降りてこられ、手術は問題なく無事終わったこと、歯石がかなりひどかったこと、歯自体の状態は思ったほど悪くなかったこと、1本だけ抜歯したこと、その他の歯はぐらつきなくしっかりしていたこと、時間の関係で歯石は取ったけど磨くまではしていないことなどを伝えられました。

子宮を見せてもらうと、片方の卵巣が大きくなっていました。「これが痛みの原因だったと思う」といわれ、もっと早くに転院していればこんなに痛い思いをしなくて済んだのに、と後悔しました。

 

 

術後の経過

 

術後30分くらいして、クリンは起き上がろうとしました。まだ朦朧としていたため、支えながらお座りの体勢にし、点滴をしながら体温が上がるのを待ちました。人間だと手術をした後にすぐに動けないと思いますが、犬はとても強いなと感じました。

昼からの手術で、術後は点滴、注射、投薬をしてもらい、そのまま様子見し、帰路についたのは夜10時を過ぎていました。

帰宅したら、さっそく部屋をうろうろと歩き出しました。傷が癒着しないよう、できるだけ動くようにといわれていたので、少しだけお散歩にも行きました。18歳目前といえば人間でいうと90前の年齢となりますが、足元のおぼつかないままクリンは走ろうとするんです。

クリンの生命力の強さに感動し、この子は大丈夫だと心から思えました。

翌日からは少しずつ食事をしてくださいといわれましたが、なかなかすんなりとは食べてくれませんでした。元々食べムラ・食い渋りがあったことと、今までべったりついていた歯石がなくなり、口の中がいつもと違うことに戸惑っているようでした。奥歯の頬側にもたくさんついていて、その違和感がなくなったことが、今までと違うためかえって違和感に感じたのだと思います。

それともうひとつ。術後の点滴のため、前足には留置針が入っていました。クリンはとにかくこれが嫌なようでした。

結局手術当日と翌日の丸2日は何も口にしませんでした。食欲が戻るまでは朝晩の点滴で水分と栄養を補給してもらい、術後2日目の夜にやっと水と牛乳を少し飲み、当時お気に入りだったおやつを少し口にしました。

その翌日病院に行った時、留置針が嫌で食べないかもしれない、と伝えました。本当は食欲が戻るまではそのままの方がいいとのことでしたが、17年クリンと一緒に過ごしてクリンの性格はよくわかっていたので、食べない理由はこれもあるような気がしたんです。

無理を承知でお願いして留置針を抜いてもらい、皮下点滴と注射で対応してもらうことになりました。

飼い主の予想は見事的中し、帰宅後鶏肝の水煮を少しを食べ、薬を飲んだ後はスイッチが入ったように大量の牛肉をバクバク食べてくれました。

多少の食べムラはあったものの、その日を境に食欲は徐々に戻り、どんどん元気になっていきました。

 

 

手術大成功~想定内の弊害

 

子宮の痛みがなくなり、クリンはみるみる元気になりました。

17歳9ヶ月で一大決心して受けた手術は、大成功に終わりました。ちなみに病院の手術最高齢を更新しました。

この年齢で手術を勧めてくださった先生には感謝しかありません。転院していなければ、クリンは19歳を超えるまで長生きしてくれなかったと思います。

 

大好きなお散歩では走るスピードがアップし、まるでうさぎのように跳ねるように走っていました。

抜糸までは術後着を着ていたため、少し動きにくそうにしていました。お腹のつっぱりがあるようで、少し腰を浮かしたような姿勢でした。傷口も順調に治り、約2週間後には無事抜糸となりました。

やっと術後着を脱ぐことができましたが、クリンは腰を浮かしたような姿勢のままでした。

 

これは、ヘルニアの痛みが出始めたサインでした。

手術前に、麻酔の影響で体温が下がるため、その影響で他の部分に不具合が生じる可能性がある、と聞いていました。クリンはレントゲンで椎間板ヘルニアがあることがわかっていたため、もしかしたら痛みがでるかもといわれていました。

事前に知らされてはいたものの、ここで始めて手術を受けたことによるデメリットを感じました。

 

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【老犬の病気】高齢犬の積極的治療のメリット・デメリット(3)につづく

 

 

ライター:福井 惠子

 

 

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