わたしは今、小学三年生です。
きょ年の10月20日、わたしのおじさんが死んでしまいました。
おじさんは、マックという名前の犬です。
マックは、わたしが生まれる前から、わたしのお母さんとくらしていました。
気づいた時には、もういたおじさん
マックは、わたしが気づいた時には家族の一員でした。
わたしはもうあまり、おぼえて無いけど、ビデオを見るとマックと遊んでいるわたしがいます。
マックがオモチャを取りに行くすがたを見てわらっていたり、自分のオモチャを取られていたり。
おぼえていなくても、そんなビデオを見ると、何でかなみだが出てきます。
実さいにおぼえている、一ばん古い記おくは、マックが「のうひしょう」になってしまった時のものです。
マックのせ中がいっぱい赤くなっていて、毛がぬけてしまっていて、いたそうでした。
お母さんはいつもマックのせ中をふいたり、クスリをぬったり、お世話をしていたけど、わたしは何も出来なくて見ているだけでした。
「わたしが大きかったら何かてつだえるのに」って思っていました。
自まんだった、おじさん
お母さんがよく、「マックは自まんの弟だよ」って言っていました。
わたしにとってもマックは自まんでした。
お友達がマックをカワイイってほめてくれると、「フフン」という気持ちになりました。
「かまない?」と聞かれた時は、むねをはって「かまないよ!」とこたえました。
マックは実さい、ゼッタイにかまなかったし、嫌なことをされてもジッとがまんする優しい犬でした。
わたしはそんなマックが、本当に本当に自まんだったんです。
つらいわかれ
だけど、きょ年の10月20日、マックが死んでしまいました。
いつも、わたしのそばにいたマック。
お母さんにおこられた時、心ぱいしてくれたマック。
「ろうすいで死ぬのは幸せな事なんだよ。」ーーお母さんがそう言っていました。
だけど悲しかったです。生まれてはじめて、本当に悲しかったです。
わたしはマックの心ぞうが止まってしまった時、夜おそかったので部屋でねていました。
だからお父さんに「マックが死んじゃったよ」って起こされた時、すぐには理かい出来ませんでした。
だけどお母さんにわたされたマックは、もう動かなくて……いっぱいなみだが出ました。
まだあったかかったし、やわらかかったけど、マックはダランとしていて、死んでしまったんだと分かりました。
今思い出しても、つらいです。
大切にしたい、おじさんとの記おく
わたしはマックとのくらしで、命の大切さを知ることが出来ました。
ほかの子がなかなか体けん出来ない大切な事を知ることが出来たと思っています。
お母さんが、マックが元気なころによく「マックはさいごにとっても大切な事を、自分の体で教えてくれるんだよ」と言っていましたが、本当でした。
わたしはマックが教えてくれたことを、大切に心の引き出しにしまって、立っぱな大人になりたいです。
今度はわたしを見守ってくれているマックの「自まんのめいっ子」になりたいです。
そして、新しく家族になってくれたシェイクと、お母さんとマックのような姉弟になりたいです。
ライター:奥村 來未(代筆)