年末のご挨拶

ワンワンラボにご訪問いただき、まことにありがとうございます。

2018年1月に始めたワンワンラボは、おかげさまで丸2年を迎えることができました。

大切な愛犬のことで悩んでおられる飼い主さんに、少しでもわたしたちの経験が役に立てばという思いでこのサイトを立ち上げました。

たった2人のライターと、SNSを通じて知り合ったワンコつながりの皆様のご協力で、ほぼ月1回の更新にも関わらずたくさんの方にご訪問いただき、コメントをいただけるようにまでなりました。

本当にありがとうございます。

 

 

ご挨拶:福井 惠子

 

 

奥村さんと共にサイトを立ち上げた当初は、老犬介護のこと、病気のこと、治療のこと、食べムラ・食い渋り・食欲不振の際の悩みや工夫など、実際に自分たちが悩んだり実践したことを書いておりました。

スタート当初は愛犬の闘病や老犬介護の真っ最中でしたが、2018年10月にニコを16歳3ヶ月で、その5ヶ月後の2019年3月にクリンを19歳1ヶ月でなくしました。

今は介護とは離れたところにいるため、当時のことを思い出しながら更新をしております。

このサイトを立ち上げた当初の目的通り、ひとりで悩んでおられる飼い主さんに参考にしていただければという思いで、更新は遅いながらも細く長く続けていきたいと思っております。

どうかこれからもよろしくお願いいたします。

 

また、もしご自身の経験談を掲載してもいいという飼い主さんがおられましたら、ぜひ問い合わせからご連絡くださいませ。

飼い主さんの数だけ経験があり、その経験がどこかでおひとりで悩んでおられる飼い主さんを助けることができるかもしれません。

文章が苦手だという方は、こちらで代筆させていただきます。よろしくお願いいたします。

 

 

 

ご挨拶:奥村 來未

私がワンワンラボを福井さんと一緒にやろうと思ったのは、私とMackの生活が誰かの役に立てばいいなという思いからでした。

立ち上げ当初は自分の経験は本当に誰かの役に立てるのか不安もありましたが、SNSでたくさんの方に共有していただいたり、コメントやメッセージをいただき、やってよかったと思えました。

獣医さんから連絡をいただき、老犬の十戒を動物病院に飾ってもいいかとメッセージをいただいた時は、すごく恐縮してしまいました。

でもMackと一緒に経験したことが、今困っている飼い主さんの力になれることを大変うれしく光栄に思いました。

Mackは2017年10月20日に亡くなってしまいましたので、現在は介護生活を送っていませんが、新しい我が子Shakeを2018年7月に迎え、一歳時の検診にてShakeには先天的な病があることが発覚しました。

まだ若いShakeなので現在は「予防」に重点を置いた生活ですが、Shakeと私の生活もまた、誰かのお役にたてたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

【犬の十戒】老犬の飼い主がつくった「老犬の十戒」

わたしはアメブロを通じ、ライターの奥村さんと知り合いました。

奥村さん家には、我が家の愛犬クリンよりも1歳年上のMackくんがいました。Mackくんと奥村さんは、幾度も襲ってくる恐ろしい病魔と闘い、わたしがブログの読者になった時は、ちょうどMackくんが前庭疾患を患い、ほどなくして膵炎を発症し、奇跡的に復活した後に歩行困難になった頃だったと記憶しています。

 

膵炎で入院している時に座ることも立つこともできなくなり、無事退院した頃には完全寝たきりになってしまったMackくん。そんなMackくんに約1年間ずっと付き添い、昨年の10月に18歳4ヶ月で見送られました。

 

 

Mackくんとの絆

 

犬の十戒

 

奥村さんは、小学生の頃にMackくんを家族に迎え、弟としてMackくんを可愛がっていました。

一時家庭の事情により、Mackくんと離れて暮らしていたそうですが、結婚し妊娠中に里帰りをした時にMackくんを迎えにいき、それからずっと一緒に過ごしていたそうです。

Mackくんと共に過ごすようになり、ほどなくして奥村さんは母になりました。赤ちゃんだった娘さんはどんどん成長し、それまではMackくんが娘さんのことを見守っていたのが、立場は逆転していったそうです。

成長していく娘さんと、年老いていくMackくん。できることがどんどん増えていく娘さんと、少しずつ少しずつ体に変化が出てくるMackくん。Mackくんが小さなパピーの頃からずっと一緒に過ごしていた奥村さんは、とても切なかったそうです。

 

みんな平等に歳をとり、平等に老いていく。当たり前のことですが、奥村さんは、家庭の事情とはいえ、一時Mackくんと離れていた時期があったため、Mackくんの体に不具合が出ると、自分のせいかもしれない、と自分自身を責めたそうです。

 

 

不眠不休の介護生活

 

犬の十戒

 

少しずつ少しずつ、Mackくんの体を蝕む病。

前庭疾患を発症してからのMackくんは、それまで自由に動けたはずの体が不自由になり、とても辛そうだったそうです。そして、辛そうなMackくんを見ている奥村さんは、どうすることもできない自分を責めたそうです。

当時のブログには、何もできない自分を責め、不自由な体で排泄さえも自分でできなくなってしまったMackくんを受け入れることに必死な奥村さんの心の叫びが書かれていました。

認知症のような症状も出始め、夜鳴きをするようになってしまったため、ご近所に迷惑にならないよう、夜もほとんど不眠でドライブに連れ出したり、抱っこしてなだめてみたり…

小さな子供がいながら、夜は眠れない生活をずっと続けている中、それでもなんとかMackくんが気持ちよく快適に過ごせるようにと様々な工夫をされていました。

まだ20代の奥村さんが、子育てと介護を両立している姿に、こちらまで心が締め付けられるような思いでした。

 

 

愛犬と共に病と闘う飼い主の心の声

 

犬の十戒

 

寝不足で疲労困憊の中、それでも介護は休めません。ワンワンと鳴き続けるMackさんを前に、泣いてしまうこともあったそうです。そんな中、娘さんとの会話の中で、「犬の十戒」のことを、今のMackくんの気持ちになって考えたそうです。

 

その時にできたのが、「老犬の十戒」です。

 

犬の十戒は、作者不明です。今ではいろんなサイトなどで紹介されていて、たくさんの方がご存知だと思います。

奥村さんは、介護が必要になった愛犬を前に、自分自身が日頃感じている「介護する側の辛さ」ではなく、本当は今まで通り自分の足で歩きたいであろう、自分の力で排泄したいであろうMackくんの気持ちになり、そこで改めてMackくんの辛さを実感したそうです。

 

我が家にも老犬がいます。老犬は、今まで当たり前にできていたことが、気づいた時にはできなくなっていたりします。

正直、我が子同然の愛犬が年老いていく姿はとても辛いですし、現実逃避したくなることもあります。でも、介護は待ってくれません。だから、この「老犬の十戒」をブログに書かれていたのを読んだ時、心が締め付けられるようでした。

 

老犬の介護をしている飼い主さん、また愛犬の病気と共に闘っている飼い主さんに、ぜひ知っていただきたいと思い、紹介させていただきました。

 

辛いのは、介護しているわたしたちよりも、きっと介護されている愛犬の方なのかもしれません。

 

奥村來未さんのブログ記事:老犬の十戒

 

 

 

ライター:福井 惠子