愛犬情報
犬種:トイプードル
状況:育児放棄 環境不良 歯周病 食欲不振
病名・症状:胆泥症 脾臓腫瘍 肝臓炎症 膀胱がん
発症年齢:8歳 11歳 12歳 16歳
迫りくる病魔の陰

モップが我が家にきてから、とにかくモップの体調管理に気を付けました。
ごはんもしっかり食べてくれるようになり、体つきも小柄ながらしっかりとしてきました。ですがいつもより多く食べると、吐くこともありました。お腹もいつもキュルキュルとなっていました。
もしかしたらこの頃から胆泥症の症状が出ていたのかもしれません。
実際に胆泥症と診断されたのは、8歳の頃でした。病院から軽い抗生剤と利胆剤を処方され、服用が始まりました。
この頃より咳き込むことが増え始めました。また、急に意識が飛び、しばらくすると何事もなかったかのように戻るということも頻繁にありました。
病院で検査をしてもらいましたが、てんかんではなく、原因がはっきりしないとのことでした。
確定診断ではないですが、もしかしたら脳に酸素が届かず、酸欠するのかもしれないといわれました。この発作が起きるたびにハラハラし、心配でたまらなかったです。
そしてモップが11歳になり、ドッグドックを受けた時に「脾臓腫瘍」が見つかりました。
悪性の可能性が高いとのことで、脾臓の摘出手術を受けることになりました。
モップにとって初めての大きな手術。心配はもちろんですが、特に術後ケアに神経を使いました。内臓を摘出しているわけですから、ほかにも不具合が出るかもしれないとかなり神経質になっていました。
また、術後から今までと違う種類の咳が出始めました。病院では、麻酔時に口に装着する器具を取り付けたことが原因だと言われ、咳が治まるまで約2週間かかりました。
ただでさえ術後で体力が落ちている時に、と本当に心配でしたが、何とか治まってくれてホッとしました。
肝臓の不具合

11歳以降は様々な病との闘いとなりました。恐らく小さな体で未熟児として生まれたことで、体が弱かったのではないかと思います。
脾臓摘出から検査の重要性を感じ、毎月定期的にエコー検査を受けました。
12歳を過ぎた頃からいきなり嘔吐してしまうことがあり、吐く回数が以前よりも増えました。
すぐに病院に行き検査をしてもらうと、肝臓の炎症数値がかなり上がっているといわれました。肝数値を下げるために入院が必要と言われました。
モップの性格上、病院で寝泊まりする入院はかなりストレスがかかり、モップにとって負担になってしまうことが気がかりでした。
先生もモップの性格をよくご存知で、モップのためにも朝から夜までの終日お預かりで点滴治療をし、夜には自宅へ連れて帰り、数値が下がるまで翌朝また朝から病院へ連れていく、という通い入院という形となりました。
モップはわたしが傍にいないと不安でたまらないようでしたので、病院の点滴中もモップの横についていました。
体の弱いモップに少しでも元気になってほしい、自宅でできることをしたいと思い、いろんな動物用のサプリメントを試してみました。
特に歯の状態が悪かったため、様々なサプリメントを買いまくりましたが、残念ながら目に見えて功を奏したものは何一つありませんでした。
そんな時、自分自身が腹膜炎を起こしてしまいました。
食生活はかなり気を付けていましたが、元々体が強い方ではなかったので、モップ共々つらい時期を過ごしました。
自分自身の体をケアするためにたまたま専門家の方のお話を聞く機会があり、歯周病菌が体に与える影響について知ることができました。
まさにモップにも当てはまります。うちに来た当初から歯はボロボロで、もしかしたらモップが病気がちなのは歯周病が原因なのではと思うようになりました。
専門家の方から勧められた人間用のサプリは、ワンコにも使えるとのことでしたので、ダメ元でモップと一緒に使うことにしました。
驚いたことに、モップの歯石が薄くなり、お水の容器のネバネバが減り、口臭も減りました。当時モップは食が細くなっていたのですが、サプリを飲み始めてから食欲も戻ってきました。
また、ずっとの悩みだったお腹のキュルキョルも減り、毎月の肝臓の炎症の点滴も少しずつ間隔が空いていきました。これはとてもうれしかったです。
定期的に通院し、モップの体調と付き合う毎日。モップは15歳を迎えることができました。
クッシング症候群発症

モップが15歳を迎えた頃、ずっと診てくださっていた担当の獣医師の方が退職し、1年後に独立されるという話を聞きました。モップのことをよくわかってくださって可愛がってくださっただけに、とても残念でした。
お話を伺ったその日に、モップの皮膚が薄くなっているのが気になるといわれ、血液検査をすることになりました。
そして、クッシング症候群であることが発覚しました。
そのタイミングで担当医が変わるのはとても不安です。信頼している先生に診てほしいですが開業は1年後。それまでは何とかモップに頑張ってもらい、今まで通り通院しながら開業を待ちました。
1年後、開業されたタイミングで転院。モップは16歳になっていました。
これまで頑張ってきてくれたモップ。いろんな病気や不具合と闘ってきてくれたモップ。でもモップの体は確実に蝕まれていました。
心臓機能の低下。血尿。頻尿。
血尿と頻尿の原因は膀胱の腫瘍であることがわかりましたが、これ以上モップの体に負担になる積極的治療はモップを苦しめるだけだと思いました。
まずはモップが楽に過ごせること。これを一番に優先しました。
酸素室をレンタルし呼吸を楽に。排泄を気にしなくていいようにおむつ生活に。
クッシングで歩けなくなってしまいましたが、抱っこやペットカートでモップの好きなお散歩で気分転換。
昼間はわたしは仕事で留守にするため、母がつきっきりでお世話してくれました。
わたしが帰宅するととても喜び、留守中ずっとお世話してくれている母が呆れるくらい、わたししか目に入っていない様子のモップ。
毎日生きていてくれることに安堵と感謝の日々でした。
お別れの時

ある日仕事から帰宅すると、モップが首を持ち上げ天を仰ぐような姿勢をしていました。
母は「夕食も食べたから大丈夫」と特に心配する様子はありませんでしたが、わたしは直感でお別れを感じました。
モップを抱き上げ、ずっと抱っこしたまま過ごしました。
しばらくすると呼吸が乱れてきました。すぐに母に「そろそろお別れが近づいているよ」と声をかけました。
息苦しそうなモップを見て、酸素室に入れてあげた方が楽になるとも思いましたが、モップはわたしの腕の中の方が安心できると思い、ずっと抱っこしたまま過ごしました。
小さな体でたくさんの病気と闘ってきたモップ。精一杯頑張ってきたことは誰よりもわかっています。
だから「もっと生きて」とは言えませんでした。
モップ、本当に頑張ったね。精一杯頑張ったね。偉かったね。モップのおかあさん、どうか安らかに眠れるようモップを迎えに来てあげてください。モップを抱きながらずっと祈っていました。
ほどなくしてモップの呼吸はより弱まり、そのままわたしの腕の中で呼吸が止まりました。
わたしは不思議なくらい冷静にモップとのお別れを受け入れていました。
モップが旅立った日、一晩中モップと一緒に過ごしました。返事のないモップにずっと話しかけていました。
翌朝、荼毘に付しましたが、なんだかふわふわした気持ちでした。モップとのお別れは本当にさみしいし悲しいけど、モップと共に頑張ってきた今までの日々があるから、冷静に受け止めることができたのかもしれません。
2025年4月1日。この日がモップの命日となりました。
お別れから約1年半、今でも部屋のモップの写真に話しかけ、毎日笑顔で元気に過ごしています。
モップがうちの子になり、自分のことよりモップ優先。家族をも巻き込んでみんなでモップファースト。みんなでもモップのことをかわいがりました。
きっとモップも幸せだったと思います^^
高齢犬の介護と飼い主の思い

縁があり我が家に来たモップ。元々精神状態も体の状態もよくなかったため、モップのお世話は思いのほか大変でした。
モップは日中は寝て夜になると起きるため、寝かしつけるのも大変。旅立つ半年前には2時間寝て起きるため、モップが目を覚ますたびに起きてお世話する。
夜中に寝たり起きたりするため、わたし自身ほぼ眠れずに過ごしていました。昼間は仕事をしているため、慢性的な睡眠不足でイライラしてしまうこともあり、本当はやってあげたいお世話なのに、いつの間にかやらなきゃいけないという義務になってしまいました。
モップの状態から、近いうちに旅立ちの日がくるということは覚悟していましたが、わかっていてもその事実を受け入れるのが苦しい。でも毎日のお世話は本当に大変で、かなり肉体的にも精神的にも追い詰められていました。
モップがいなくなったらどうしようという不安と、介護疲れからの疲労。相反する気持ちの中、たまたま仕事の関係でやってみたいと思えることに出会いました。
もともと目標があれば突っ走るタイプで、モップを引き取ったのも「この子を絶対に幸せにしてあげたい」という目標ができたからでした。
やってみたいと思えることができると、不思議と気持ちが切り替わり、夜中の介護も苦でなくなりました。
モップが起きるとお世話。起きてしまったら資格を取るための勉強をする。そうすることで起きてしまったモップにイライラすることもなくなり、それまでの義務から前向きな介護になったように思います。
おかげさまで難関だった資格も無事取得できました。これは本当にモップのおかげだと思っています。
愛犬を迎えるということは、大切な命を預かるということ。子犬の頃はかわいいけれど、年を重ねると様々な不具合がでますし、高齢になると介護が必要となります。
人間の介護は様々な公的機関を利用することができますが、愛犬の介護は家族でしかできません。そして、愛が深ければ深いほど、失った時の喪失感は大きく、長くペットロスに苦しむ場合もあります。
命を預かるということは、とても大きな幸せをくれますが、同時に大きな責任も発生します。
たくさんの方がワンコを飼われています。でも大切にされている子ばかりではありません。
熱いアスファルトを歩かされていたり、炎天下に置きっぱなしにしたり。人格を疑わざるを得ない知識のない無知な飼い主もいます。
大切な命を人間の都合で扱ってはいけない。人間と同じ命であると考え、大切に慈しむ飼い主さんばかりになることを願っています。
一方、世の中には愛犬の闘病や介護で大変な思いをされているたくさんの飼い主さんがいらっしゃると思います。
皆様の大切な愛犬が、健やかに元気に過ごされますように。飼い主さんが楽しく過ごせますようにお祈りしています。
ライター:suzu
